コラム

Column

オススメの物産展会場

自分自身、商工会や各団体の仕事を受けるようになって7年ほど立つのですが、補助金を活用した物産展イベントを数多く企画・運営してきました。回数でいうと30回以上になります。そのような経験の中で、熊本市内での物産展イベントの会場をご紹介します。

 

物産展の集客

そもそも物産展イベントをどこで行うかで、集客の方法は異なってきます。
会場使用料がほとんどかからない場所というのは、場所代が安い分、人通りも少ないため、チラシ・テレビCM・ウェブ広告といった各種媒体でイベントの告知をしてイベント会場に集客しないといけません。
それとは対称的に、人通りの多い場所でイベントをやる場合は、あまり広告費をかけなくても、その場所を通過する人が多いため自然とイベントへの集客は高い反面、会場使用料が高額となります。

結局のところ、
『人がいない場所でやるイベントでは、人を集めるのにお金がかかり、
人がいる場所でやるイベントでは、会場代にお金がかかる』
という図式になります。

どのようなイベント内容やターゲットとなる来場者によって、会場の広さ・交通の利便性・火気使用の有無など条件面を考慮して会場選定をするわけなので、どちらが良い悪いではないわけです。

では、熊本市近隣でイベントをやろうと考えた際に候補として挙がってくる場所はというと、
・グランメッセ(益城町)
・アミュプラザ(熊本駅)
・花畑広場(サクラマチ前)
・下通や上通のアーケード
・体育館
・グランド
・河川敷
といったところではないでしょうか。

当然、会場や使用する広さによっては利用料は異なります。
グランメッセの展示ホール全面(4区画)であれば全日利用で1,257,160円、
土日祝日のアミュプラザ大屋根+中屋根+オープンエリアであれば385,000円、
休日の花畑広場全面を午前・午後・夜間使用する場合は617,000円、
といった感じになります。

物産展イベントを行うにあたって、『いかに会場使用料を安く抑え、広告費をかけずに集客できるか』が物産展イベント自体での収益の肝と言っても過言ではありませんので、会場使用料と広告費のバランスを見ながら会場選定を行うことが非常に重要となります。

では、現在、熊本市近隣で物産展イベントをやろうとした場合、どの会場が最適か?
ブース数が10~20ブースの中規模であれば圧倒的に『びぷれす広場』です。

『びぷれす広場』は、上通り入り口にある『びぷれす熊日会館』の1階の広さ186㎡(15.5m×12m)のイベントスペースです。上通り入り口のイベントスペースと言えば、熊本にお住まいのほとんどの人はピンと来るのではないでしょうか。

では、なぜ『びぷれす広場』が中規模の物産イベントに最適化か!?
その理由として
①会場代に対する集客力
②ターゲット層
の2点が挙げられます。

 

会場代に対する集客力

先ほど、述べたように物産展に関わらずイベントは会場代が必要となります。
びぷれす広場の場合、1日利用で165,000円となっています。
『びぷれす熊日会館』はホテル日航熊本・熊本市現代美術館・New-S(鶴屋百貨店)が集まる複合商業施設です。
ちょうど上通りと電車通りに面する場所になるので通町筋のスクランブル交差点や鶴屋入り口からもよく見える場所となっており、熊本で随一の歩行者通行量を誇る立地になるので、歩行者が寄りやすい場所となっています。
ちょっと古い数字にはなりますが、平成23年の調査ではびぷれす熊日会館前の歩行者通行量は29,644人となっています。
そのため、イベントの告知や集客のための広告を打たなくても一定の来場者が見込めます。

ちなみに、これまでびぷれす広場で行った物産展イベントにおいてもCM・ラジオ・チラシ折込を行いましたが、正直なところ広告を打ったおかげで来場者数が増えたということはありませんでした。厳密に言えば広告の効果がゼロではありませんが、費やした広告費用に対しての来場者数は低い結果がほとんどです。
そもそも物産展イベントは地域で括った物産展になることが多く、北海道展など地域ブランドが強い物産展でない限りは高い費用対効果は見込めないと感じてます。
むしろ、会場の近辺で”にぎやかしを演出”することで通りすがりの人に、いかに興味を持ってもらい、来場につなげるかに注力したほうが効果的です。

 

ターゲット層

一般的に物産展イベントのターゲット層は比較的高い年齢層になります。マルシェなどは20~40代の女性がメインの若い人がターゲットとなりますが、物産展に関しては50代以上の女性がメインターゲットとなります。とりわけ、高齢者と呼ばれる層の人たちが多く来場され、びぷれす広場での物産展イベントもその傾向が強いです。
理由としては地域括りの物産展では、
①高齢者の方が好む商品が販売されている
②びぷれす広場自体が物産展イベントの聖地と化している
が考えられます。
地域括りで物産展をしてしまうと、道の駅で販売されているような商品ラインナップになってしまい、出張版道の駅になってしまうため、高齢者ウケの良い商品になります。
その影響もあってか、びぷれす広場では水上村・山江村・人吉市・八代市・菊池市といった地域の物産展が毎月のように開催されていますので、びぷれす広場に行くと高い確率で物産展に出会うことができます。

では、なぜびぷれす広場で物産展が多く開催されるようになったかですが、鶴屋を訪れるお客様が鶴屋に行ったついでにびぷれす広場に足を延ばされているからだと考えられます。
そのため、びぷれす広場で物産展イベントを開催すると月~金曜日は比較的年齢が高い人の来場が目立つのに対して、週末・祝日は家族連れや若い人の来場が目に付きます。そのため、物産展イベントを平日・週末と連続で開催すると、平日のほうが売上がよかったりします。
さらに、年金受給日となる15日以降は来場者が増えるため、びぷれす広場で物産展を行うには15日~20日がオススメです。

 

びぷれす広場で物産展をやっているのをよく見るなァと思われていた人も多いかと思いますが、その理由もわかったかと思います。
商工会などは伴走型補助金を活用して物産展をやられていますし、事業者さんも補助金を使ってびぷれす広場を活用してみてはいかがでしょうか。
今回はびぷれす広場で物産展を開催するメリットをお伝えしましたが、場所の選定だけでなくイベント運営の面でも集客を増やすいろんなやり方がありますので、別のコラムでお伝えしていきますね。