皆様が普段食べているお気に入りの商品にロゴマークってありますよね。
ロゴマークって見ただけだとなんでこんな形なのか分からないものが多いと思います。
今回はみんなに愛されている商品のロゴマークについてのお話をしたいと思います。
【ロゴマーク】ろごまーく
和製英語。社名や商品などを、ブランドイメージを印象付けられるようデザイン文字を用いて図案にしたもの。
GODIVA(ゴディバ)
(画像: http://www.godiva.co.jp/about/episode.htmlより)
まず最初にご紹介するのは
謝罪に持って行ったら許してもらえるチョコレート界のとらや!
ゴディバのロゴ、馬の上に裸の女性が乗っているのご存知ですか?
まずこの裸で馬に乗ってる女性は11世紀の英国の伯爵夫人レディ・ゴディバその人!
レディ・ゴディバの旦那さん(レオフリック伯爵)はコベントリーという小さい町の領主になりました。
レオフリック伯爵はこの小さな町を豊かで文化的な都市へ発展させようと決意!
大変信心深かったレオフリック伯爵とレディ・ゴディバは、初めに大修道院を建設。すると修道院は社会的活動の中心となり大成功。
この大成功を機にレオフリック伯爵の野心は燃え上がり調子ノリノリになり領民に重税をかけ次々と公共の建物を建てていきました。
するとたちまち領民は重税に苦しむことになりました。
それを見たレディ・ゴディバは心優しいのでレオフリック伯爵に税を引き下げるよう何度も頼みました。
何度も頼まれた伯爵は仕方なくある条件を彼女に告げました。
それは「もしおまえが裸で馬に乗り、コベントリーの町中を走り回れたら
その時は税を引き下げて建設計画を取り止めよう。」
信心深いやつの言うことか!
しかし翌日、レディ・ゴディバは伯爵の条件を実行!!
その際、領民たちは彼女に敬意を払って家の窓を閉め、その姿を見なかったと言います。
そして、伯爵は約束通り税を引き下げました。
(ジョン・コリアの『ゴダイヴァ夫人』。画像掲載元:ゴダイヴァ夫人 – Wikipedia)
ゴディバのロゴマークは、そんなレディ・ゴディバの勇気と深い愛に、
感銘を受けてデザインされたものだったのです。
ど根性ゴディバ!!
※この話は伝説です。現在では歴史家の常識としてはこの話は史実ではない、ということになっています。
Starbucks Coffee(スターバックス)
スターバックスのロゴの変遷(マイナビニュースより引用)
続いては
持って歩くだけでパパラッチに撮られる海外セレブとお揃いに!
緑色のロゴに描かれている微笑んでる女性に見えるのは
ギリシャ神話に登場する海のモンスターセイレーン(半女半鳥の海の精)という人魚!
セイレーンは地中海に浮かぶシチリア島に住んでおり、
その歌声で船乗りたちを魅了して毎度船を難破させていたそうです。
セイレーンはとても自尊心が高く船乗りを難破することに失敗すると自殺してしまうそうです。
スターバックスのロゴにセイレーンが描かれているのは
セイレーンが最高の歌声で船乗りたちを魅力したように、
多くのお客さんに最高のコーヒーを提供することで魅力しようという強い意思が込められているそうです。
よーく見るとセイレーンの顔って左右対称じゃないですよね?
これはあえて左右対称にせず微妙に変えることで、より人間っぽさを表現しているそうです。
本当にスタバって愛されてますよね!
このイメージが強い↓
出典: www.zimbio.com
セイレーンはわかったけどスターバックスて名前と全然関係ないですよね!?
そうです。
スターバックスという名前の由来は、
小説の「白鯨」に出てくるコーヒー好きの航海士である「スターバック(Starbuck)」と
地元シアトルにある鉱石採掘場「スターボ(Starbo)」から由来しているそうです。
なるほど〜〜〜
ちなみにこれがセイレーンだそうです
↓
紀元前330年頃のセイレーン像(アテネ国立考古学博物館所蔵、原典)
鳥人みたいだ。
McDonald’s Japan(マクドナルド)
(出典:マクドナルド)
続いて愛されるポテト屋といえば
マクドナルドのロゴの「M」って頭文字の「M」の事だと思っている人が多くいますが実は違うんです!
それどころか、あのかたちはアルファベットのMでさえない!
どうみてもMだろ!
あのMみたいな形は1955年にオープンしたマクドナルドのシカゴ1号店に設置されていた建造物を表しています!
その店では看板の上に大きな2本のアーチを作り、目印としました
それが「ゴールデンアーチ」と呼ばれるようになり、マクドナルドのシンボルになりました。
それを現在もロゴとして使っているそうです!
▲マクドナルド1号店(出店:マクドナルド)
▲(画像引用元:カラパイア)
1962年のロゴマーク。
現在のロゴと違い、まっすぐな線が2つのアーチを貫いています。
おそらく屋根の部分を表しているのでしょう。しその部分を除けば、現在のロゴ近いですね!
その後、2つのアーチはMをかたどるような形になり、現在ではロゴタイプも外れ、
2つのゴールデンアーチだけがロゴマークとして残っています。
マクドナルドのロゴに隠された秘密をもう一つ!
実はこの「M」のマーク、女性の胸の形を象徴としているという説があるのです。
1960年代、元々のマークの由来となったマクドナルド第1号店がドライブスルー付きの新店舗に改築することになりました。
その際に店舗の両端にあったゴールデンアーチを取り外そう、という話が出たそうなのですが
それに「待った!!」をかけたのが、その時お店に雇われていたデザインコンサルタントかつ心理学者だったルイス・チェスキン。
チェスキン!!
ルイスは経営者に
「ゴールデンアーチは絶対やめてはいけない。なぜなら、その二つのアーチは、一組の女性の胸を象徴しているのだから」
と説得しました!
これはちゃんとした心理学の観点から見て正当な理由があるためです。
正当な理由↓↓↓
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1960年代、心理学の世界では、ジークムント・フロイトによる精神分析学の影響がとても強いものでした。
精神分析学とは、人の行動は無意識によって左右されるという仮説を置き、
催眠術や夢分析をもとに人の心や精神を解明する心理学のことをいいます。
消費者行動を研究していたルイスは、このフロイトの考えを元に、
マクドナルドのマークを女性の胸を象徴とした「M」のような形にすることで
お客さんがマクドナルドに行くことを性的に誘惑できるのではないかと考えたのです。
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ルイスの話を聞いた経営者は新店舗にもゴールデンアーチを残し、
マクドナルドのマークも「M」のままにしました。
その結果、マクドナルドは根強い人気を博して大手ファーストフード店となりました。
チェスキンに拍手!!
意見を申し出たチェスキンもすごいし、その意見を取り入れた経営者もすごい!
チェスキンのおかげで今の時代にマクドナルドが存在しててポテトを食べれてると言っても
過言じゃない(?)
熊本マーケティング研究所
ついでに弊社のロゴマークも紹介します!
弊社のロゴには3つの意味を込められています!
1.笑顔
クライアント、パートナー、社員とその家族、地域など関わった人が笑顔になれる会社を目指します。
2.右肩上がり
良い時も悪い時も共に乗り越え、最終的には右肩上がりになるように、一緒に努力します。
3.黒
経営チームの黒子として、クライアント、パートナー、自社が黒字になるように価値を認め合います。
面白い意味なんて込められてなくてもいい!
熊本マーケティング研究所は真面目に頑張ります!
よく代表の名前の頭文字をとって「ひ」だと言われる事がありますが「ひ」ではないのです!
こういったロゴってとっても良い意味が込められているのに見た目じゃ全然分かりませんよね。
もっと分かりやすくしたらいいのにて思う方もいると思いますがそれで良いのです!
ロゴに込める意味のもとにするのは、企業理念。
その企業の思想や使命、志といった考え方・あり方のことで、これを明確に言語化したものが企業理念やブランドストーリーです。
パッと見てかっこいい、デザイン性のあるロゴも調べてみると、
メッセージやストーリー、遊び心が隠されていることがありますよね。
ロゴをつくることには、そんな目的もあるのです。
見た目だけでなく、意味を知ってもっと企業や商品を好きになってもらう。
そしてしっかりと意味が込められ、共感を持てるロゴであると、従業員もそのロゴに対して誇りを持つことができます。
すると従業員はそのロゴに込められたストーリーの語り部となり、そこからお客さまや世の中にそのストーリーが広まっていくのです。
皆様の大好きなブランドのロゴも調べてみるときっと興味深い事実が隠されてるかもしれません!