コラム

Column

巷で話題の”ご当地ガチャ”

みなさんは「ご当地ガチャ」って聞いたことありますか?
地域の名所などをテーマにしたカプセルトイ(俗にいうガチャガチャ)が首都圏で人気となっています。
地元の人だけが知っているようなローカルネタを題材にしたものから、観光客向けのメジャーなネタまで日本全国で工夫を凝らした「ご当地ガチャ」が開発されています。

 

全国にある「ご当地ガチャ」の例を見ると

 

埼玉県の”大宮ガチャ”

・テレビ埼玉の新春名物番組「埼玉財界人チャリティ歌謡祭」
しょっぱならから死んだ目をした社員たちが見れて最高!と評価される奇祭とも呼ばれている
・スーパーオートバックス大宮バイパス店内のお笑いステージ「爆笑!お笑いバックス
をキーホルダーにしたもの
なんと3万個も売れているそうです。

 

横浜市の”生麦トイカプセル”

幕末の生麦事件で知られる生麦地区の名所や店舗、京急電鉄のキャラなどのキーホルダー。

 

千葉県船橋市の”街ガチャ in 船橋”

創業140年の森田呉服店や小松菜ハイボールなどのキーホルダー。
容器はゴミとして廃棄可能な「バイオカプセル」を使用。

 

のように域外の人が見てもよくわからないものでも、ご当地を知っている人であれば心くすぐられるものが多いです。

 

ご当地ガチャが人気になった背景としては、
①遊び感覚で買っても納得できる価格
②SNS映え
③コロナでなかなか帰省できない
の2点が考えれらます。

 

近年ではガチャガチャも高価格帯のものも出てきていますが、ご当地ガチャは数百円で購入できるものばかりです。なので、ちょっとした”おふざけ”や友達に見せたら”ウケる”だろうというネタ的な購入でも財布に優しい価格になっています。
またSNSで繋がっている人の何割かは同じ地元の人だったりするので、ついついSNSでも投稿したくなるネタでもあります。しかもSNSでは、地元民しかわからないようなマニアックなネタを投稿をするとコメントをもらいやすい傾向が強いです。マニアックなネタがガチャガチャの玩具で販売されていようものなら「自分も欲しい!!」となり、SNSで知った他のユーザーもガチャガチャを購入して投稿することでよりガチャガチャの認知が拡大しやすくなります。
さらに、コロナ禍ではなかなか帰省しずらいご時世でもあるので、地元に帰れない望郷の思いをガチャガチャの玩具で慰める作用もあるのではないでしょうか。実際に私も大学を卒業してから13年間東京に住んでいましたが、地元熊本への愛情は年々強くなっていきました。地元を離れれば離れるほど故郷を思う気持ちが強くなるという消費者心理を突いた商品が「ご当地ガチャ」だと言えます。

 

なお、「ご当地ガチャ」を商品化する際にもっとも重要なことは、地元を離れた人が”いかに共感できるネタ”かどうかに尽きます。
全国区になるほどメジャーでもなければ、一部の小さいエリアでしか知られていないマイナーなものでない、ちょうどいい塩梅の地元の名物をガチャガチャの玩具にしなければなります。

 

熊本の場合では、熊本城やくまモンのガチャガチャも一種の「ご当地ガチャ」と言えますが、どちらかと言えばメジャーネタの「ご当地ガチャ」になります。
熊本城もくまモンも熊本県民だけでなく、日本全域・世界中に知れ渡っているモノなので、観光客向けのガチャガチャと言えます。

 

熊本県版のご当地ガチャを商品化するとしたら、

ご飯の友

 

一文字ぐるぐる

 

ジューシーみかん100

 

鶴屋の紙袋

 

パルコ前の丸い石のオブジェ

 

角マック(マクドナルド 熊本新市街店)

 

健軍電停

 

月よりの使者(月光仮面の石焼きイモ移動販売車)

 

 

藤崎宮例大祭の飾り馬

なんかを玩具にしたら面白そうな気がします。