《IT導入補助金とは?》
『IT導入補助金』とは、中小企業、小規模事業者らが生産性向上を目的に導入するITツール(ソフトウェア、サービスなど)の経費の一部を補助する事業。新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつ、生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者などを支援します。
通常枠(A・B類型)
中小企業・小規模事業者が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助することで、業務効率化・売上アップをサポートするものです。自社の置かれた環境から強み・弱みを認識、分析し、把握した経営課題や需要に合ったITツールを導入することで、業務効率化・売上アップといった経営力の向上・強化を図っていただくことを目的としています。
デジタル化基盤導入類型
2023年10月から企業の対応が求められるインボイス制度(適格請求書保存方式)への対応、企業間取引のデジタル化、ECビジネスなどを強力に推進するため、「通常枠」よりも補助率を引き上げて優先的に支援する。インボイス対応も見据えた企業間取引のデジタル化を推進することを目的としています。
複数社連携IT導入類型
サプライチェーンや特定の商圏で事業を営む商業集積地で、複数の中小企業・小規模事業者などが連携してITツールを導入することで、面的なデジタル化、DX化の実現、生産性の向上を図る取り組みに対して補助率を引き上げた「複数社連携IT導入類型」が創設されました。
《補助対象事業者》
通常枠、デジタル化基盤導入型
飲食、宿泊、小売・卸、運輸、医療、介護、保育などのサービス業、製造業や建築業などを営む中小企業・小規模事業者など
複数社連携IT導入類型
商工団体など(例:商店街振興組合、商工会議所、商工会、事業協同組合など)
・中小企業
・小規模事業者
《補助金の上限額・下限額・補助率》
IT導入補助金には30万~150万円のITツールを導入するA類型、150万~450万円のITツールを導入するB類型、デジタル化基盤導入類型、複数社連携IT導入類型があります。それぞれの補助上限金額や補助率は以下の図の通りです。
《IT導入補助金の申請・手続きの流れ》
IT導入補助金を申請するにはいくつかの段階を踏む必要があります。
①ITツール・IT導入支援事業者の選択をする
補助金の交付申請を行う準備として、まずは自社の業種や事業規模、経営課題に沿って、「導入したいITツール」と「IT導入支援事業者」を選定します。IT導入支援事業者とは、補助事業を申請者とともに実施する共同事業者(=パートナー)のことです。
②申請に必要なgBizID(Gビズ)プライムアカウントの取得をする
IT導入補助金の申請は全てオンラインで行う必要があります。そこで、申請の手続きを行うためには行政サービスに利用可能な「gBbizIDプライムアカウント」の利用が必須になります。
「gBbizIDプライムアカウント」はgBbizIDのホームページから取得することができます。このID一つで様々な行政サービスにログインできるようになるため、補助金に関わらず取得することをおすすめします。
※gBizIDプライムアカウントID発行までは数週間かかることもあるため、早めのアカウントの取得が望ましいです。
③交付申請(IT導入支援事業者との共同作成・提出)
ここからは商談を進めているIT導入支援事業者(=パートナー)と連携しながら、以下の順番で申請の手続きを行っていきます。
1.IT導入支援事業者から『申請マイページ』の招待を受け、代表者氏名等の申請者基本情報を入力する。
2.『申請マイページ』上で申請に必要となる情報入力、書類添付を行う。
3.IT導入支援事業者にて、導入するITツール情報、事業計画値を入力する。
4.『申請マイページ』上で入力内容の最終確認後、申請に対する宣誓を行い事務局へ提出する。
④交付決定
事務局による審査を受け、採否結果が通知されます。交付の決定を受ける前に、契約・発注、支払い等を行った申請は補助金の交付を受けることができないため、必ず採否結果が通知され、交付の決定を受けた後に事業を開始しなければなりません。
⑤補助事業の実施と実績報告
最後に、事業実施効果報告を行う必要があります。契約・発注を行い、事業を開始させ、支払いの証明をするために、振込明細書やネットバンキングの取引画面を提出します。実施報告を行うには専用のWEBサイトより必要な実施値などの情報を入力します(事業者が行う)。そして、「IT事業者ポータル」から提出すると完了します(IT導入支援事業者が行う)。
⑥補助金交付
確定検査の結果、事業が適切に実施されたことが認められると、補助金の交付をします。補助金は事務局から申請事業者へ直接支払われます。IT導入支援事業者は導入後もサポートを行います。なお、補助金の受給後は申請区分に応じて3年または5年間、生産性向上率の情報の報告を一年に一度行う義務があります。
《IT導入補助金の対象経費》
ソフトウェア購入費、クラウド利用料、導入関連費、デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)は左記に加えハードウェア購入費等が対象
(例)
〇会計管理システムや労務管理システムの導入
〇遠隔注文システムやキャッシュレス決済の導入
弊社では株式会社モンブラン様、株式会社プロモートウェブ様を幹事社として、ECサイト構築コンソーシアムを組んでおり、デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)の支援事業者として事業者様のIT導入支援をサポートさせて頂きます。
なお、弊社登録のITツールの詳細は、検索ツールがIT導入補助金2022のHP内に実装され次第、公開します。
《申請スケジュール》
2022年度実施のIT導入補助金の通常枠、デジタル化基盤導入枠の交付申請スケジュールは下記の通りです。4/6現在、4次申請までの公募スケジュールが予定されています。
IT導入補助金についての今後スケジュールは以下のとおりとなります。
- 通常枠(A・B類型)
- <第1次>
- 申請締切:5月16日(月)17:00 (予定)
- 交付決定日:6月16日(木)17:00 (予定)
-
<第2次>
申請締切:6月13日(月)17:00 (予定)
交付決定日:後日決定
- デジタル化基盤導入枠
-
<第1次>
-
申請締切:4月20日(水)17:00 (予定)
-
交付決定日:5月27日(金)17:00 (予定)
-
<第2次>
申請締切:5月16日(月)17:00 (予定)
交付決定日:6月16日(木)17:00 (予定)<第3次>
申請締切:5月30日(月)17:00 (予定)
交付決定日:6月30日(木)17:00 (予定)<第4次>
申請締切:6月13日(月)17:00 (予定)
交付決定日:後日決定
なお、複数社連携IT導入類型のスケジュールについては今後公開される予定となっています。
《おわりに》
今回は中小企業庁の補助金制度「IT導入補助金(サービス等生産性向上IT導入支援事業)」について紹介しました。
コロナ禍では多くの企業が感染防止の観点からITツールを活用した業務やサービスの「非接触化」に取り組んでおり、これを契機にこれまで大企業等に後れを取っていた中小事業者のITリテラシーもここ数年で大きく向上することになりました。事業のIT化はもはやすべての企業にとって急務ともいえますので、これからITツールの導入を検討している事業者の方はIT導入補助金を活用し、自社の生産性向上に今すぐ取り掛かってみてはいかがでしょうか。また、IT導入補助金2022では、2023年10月よりスタートするインボイス制度に特化した支援が検討されています。まだインボイス制度に対応しきれていない中小企業・小規模企業の方はこれを機に様々なデジタルツールの導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
弊社はIT導入補助金の導入支援事業者(=パートナー)として、事業者様を支援することが可能です。類似の補助金も含め採択実績が豊富にあり、補助金申請に関するノウハウを蓄積しています。事業の状況を丁寧にヒアリングさせていただいたうえで、多面的な分析を行い、説得力のある申請書を作成することで採択率を高めます。
また、、IT導入補助金以外にも、多くの補助金情報を収集しておりますので、事業者様に合わせた補助金のご提案も可能です。お困りごとを解決するのに、適切な補助金がある可能性が高いです。補助金を活用されたい方は、お気軽にお問い合わせください。
※小規模事業者持続化補助金〈一般型〉については、こちらをご覧ください