コラム

Column

蹞事 ~日経MJで気になったこと②~

気になった記事を取り上げていきます

コロナ禍になって早2年。弊社も創業してもうすぐ丸2年が経とうとしています。ありがたいことに事業は順調で、社員も少しずつですが増やすことができました。業績の良い会社、成績の良い営業社員や、プレーイングマネジャーとして経営をしている社長にありがちな「忙しくて時間がない問題」。今期は、いかに勉強をする時間を取ることができるか、実務を社員に任せることができるか、私の課題となりそうです。

木こりのジレンマ(ご存知じゃない方はググってください)に陥りがちで、先のことが不安という方に、私が参考になった日経MJの記事をシェアしたいと思います。

前回の蹞事はこちら

 

①まず10秒で出来ることに着手

コロナや業績に対して、先行きの不安を感じている方は多いのではないでしょうか。不安というのは脳の防衛本能の1種であり、完全になくすことはできないそうです。そこで、不安への向き合い方についての記事が目に留まり、参考になったので記載しておきます。

ざっくりまとめると

 ①不安には「持ち越し苦労」と「取り越し苦労」の2種がある

 ②不安を解消する最短の方法は、不安を書きだして、その対策を書くこと

 ③対策を行動に移す為に、まずは10秒できそうなことを書いて、行動に移す

 ④行動に移した結果、不安が解消される

 

①不安には「持ち越し苦労」と「取り越し苦労」の2種がある

持ち越し苦労

 … 意識が過去に向き過ぎており、過ぎてしまったことについて悔やんだり、それを思い出して不安になったりすることです。例えば、なぜあんな失敗をしたのだろうかと非常に悔んだり、また同じような失敗を繰り返すのではないかと不安に駆られ、行動すべき時に過去の事がトラウマとなり行動できないような思いになる事を意味しています。

 

取り越し苦労

 … 取り越し苦労とは、意識が未来に向き過ぎており、どうなるかわからない将来のことをあれこれ考えて、無駄な心配をすることです。例えば、こうなったらどうしよう、最悪の場合こうなりそうだな、と起きてもいないことに対して心配をして行動を起こせなかったりする状態です。

 

 

②不安を解消する最短の方法は、不安を書きだして、その対策を書くこと

時間が解決してくれることもありますが、大抵の不安は自分で行動をしない限りは早期に解決することはありません。また、どのような行動を取ればいいのかを考えることで不安が軽減されることもあります。まずは自分の不安を受け入れ、書き出すことで「何に対して不安を感じているのか」を可視化し、その対策を書くことで頭の中が整理され「あとは行動を起こすだけ!」と不安が知らないうちに解消されるそうです。

 

③対策を行動に移す為に、まずは10秒できそうなことを書いて、行動に移す

それでも不安が残る、解消されない場合は、行動を起こすうちに解消されていくそうです。不安な状態では気力が湧かないこともあり、行動を起こさなかった結果、不安が解消されない、という負のスパイラルに陥る事が多いので、そういう時は10秒で出来る事を書いて行動に移すといいそうです。

例えば、太っている、体調が悪い、という不安に対し、ランニングをしよう!と対策を書いたら不安は軽減されます。しかし、行動に移さなければ太ったまま、体調は悪いままなので、不安が解消されることはありません。なかなか、ランニングという大きな行動に移すのが難しい人は、「スポーツウェアに着替える」「ランニングシューズを履く」など、走る以外の簡単な目標に立てると、ランニングをすることができるそうです。(初日はウェアに着替えるだけで走らない、2日目はウェアに着替えてシューズを履いてコンビニまで歩いて行く、となると、3日目はランニングが出来るそうですよ)

 

④行動に移した結果、不安が解消される

10秒で出来る事(簡単にできる行動)を積み重ねていくことで、結果的に行動が起こせており、不安が解消される、ということでした。その後、週に1度(難しければ2週間に1度)、定期的に自分の行動を振り返り、「良かったことベスト3」を書きだしたり、次の1週間の行動(簡単なものから)を書くことで、次の目標を立てることができるそうです。

 

 

②PDCAサイクルはもう古い??

伴走型マーケティングサポートLabout(ラバウト)をやっている身からすると、目が留まらない訳はない記事でした。

PDCAサイクルは、みなさん耳馴染みがある言葉かもしれませんね。Plan(計画)⇒Do(実行)⇒Check(検証)⇒Action(改善)の頭文字をとって出来た言葉です。ちなみに熊本マーケティング研究所では、「計画」よりも「仮説」を大事にしています。

TECAサイクルとは、Try(試してみる)⇒Error(失敗)⇒Check(検証)⇒Action(改善)の頭文字をとったものです。成功させる為の計画を立ててやるよりも、失敗を前提にチャレンジしてみて、改善していけば良いという考え方です。かのエジソンも「私は失敗したことがない。 ただ、1万通りの、うまく行かない方法を見つけただけだ」と言っており、失敗を学習の機会と捉えることができれば、さらに成長していくことができるでしょう。

画像はTwitterより拝借 参照元はこちら

個人的には、マーケターたるもの仮説を立ててからの実行が大原則なので、Errorが出るということは、仮説が間違っていたということになります。また、仮説がないとErrorの要因が分からないこともあります。熊本マーケティング研究所でサイクルを作るなら、以下のようになりますね。

Hypothesis(仮説)⇒Experiment(実験)⇒Check(検証)⇒Continuation(継続) or Change(変更)

HECC(ヘック)サイクルですかね。うん、流行らなさそうなので、うちはPDCAを使い続けようと思います。

 

③シューマイの逆襲

先日の勉強会でも取り上げたシューマイ。

冷凍食品のCMでも、お土産でも、中華料理店でも、ギョーザの後塵を拝し続けてきたシューマイが、第7世代に突入しているらしいです。

 

第1世代(1870年~) 中華料理店のメニューとして日本に上陸

第2世代(1890年~) 日本人好みの味付けに進化

第3世代(1910年頃) 定食のおかずとして定着

第4世代(1940年~) 持ち帰り用のお土産として浸透

第5世代(1970年~) お弁当のおかず向け冷凍食品が広がる

第6世代(1990年~) 各地でご当地商品が人気に

第7世代(2010年後半) 既存の具材や調理法にとらわれない商品が豊富に

 

シューマイの逆襲のきっかけとなったのは、味の素冷凍食品の「ザ・シュウマイ」。1個当たり約30gの大きさで、小ぶりだったシューマイの常識を覆しました。”食卓の副菜”であったシューマイを”食卓の主菜”という位置付けで販売したのです。それに追随するように他の冷凍食品メーカーも次々と商品を販売し、シューマイ弁当やシューマイ専門店が出店されました。現在では、「揚げシューマイ」や、白湯スープで煮込んだ「炊きシューマイ」など新たなジャンルが出てきているそうです。(思えば、ギョーザも揚げギョーザあるし、水餃子もありますけどね)

熊本にも、チキン南蛮の「たかもとや」さんが直営&FC展開されている「私、ギョーザよりも焼売派。」がありますよね。

 

④ワーケーション

弊社でも去年に取り組んでみたワーケーション。日経MJに記事があれば気になります。「コストや労務管理に課題」という見出しだったので読んでみました。これまでの休日の過ごし方と、ワーケーション制度を活用したパターンの違いを記事にしてあったのですが、これは確かにコストや労務管理に課題あるわ、と思いました。

※日経MJから引用(写真がよれているのはご愛嬌)

まず、このパターンで長期でワーケーションに取り組む場合、弊社のように社員みんなで旅館やホテルに泊まりに行くパターンだと、会社は非常にお金がかかってしょうがないですね。全部、または一部を社員に負担してもらう場合、「じゃあオフィスで仕事しますよ」になりそうですしね。仮に、テレワークする日だけを会社が負担するにしても休日の費用って自分持ちですもんね?だったら、ワーケーションじゃなくて友達と旅行とかしたいですよね。コストに課題あり、確かに。

次に、「それぞれが好きなところに旅行に行って、テレワークで仕事してていいよ」のスタイルだと、会社の負担はありませんよね。社員も、出社しなくてよくて、旅先でいつもと違う環境であれば新しい発想も出てきそうです。一方で、その社員が本当にテレワークしていたのか、どこまでが仕事でどこからがプライベートなのか、線引きが難しいのでただ普通に旅行することだってできてしまいます。労務管理に課題あり、確かに。

そして、何気に一般的なサラリーマンが月給で稼いでいたら立派なくらいの金額を5泊6日で消化しているんですよね。これ、ワーケーションが普及するわけなくね?と思います。逆に、この金額をポンと出せる人達って、もうすでに自由な働き方が認められているポジションの人ではないか、、、と。

各社のワーケーションへの取り組み、聞かせてほしいですね。

 

⑤withコロナの富裕層ビジネス

ラグジュアリーカード(持ってみたいですね)の日本法人担当者に聞いた、withコロナでの富裕層のつかみ方についての記事が掲載されていました。

年会費は安くて5万5千円(税込)、最高22万円(税込)という富裕層向けのカード。招待制になっている最上級のカードは公式サイトでは年会費も不明。調べてみたら、入会金110万円(税込)と年会費66万円(税込)でした。

そんな、富裕層向けのカードを事業としている会社によると、コロナ禍での売上の落ち込みは数%程度で、富裕層のニーズが高かった海外旅行に代わり、おうち時間をより楽しむために動画配信サービスや割烹料理のお取り寄せなどが人気を博したという。また、コロナの間に関東・関西では過去最高水準の利用額を記録しているらしく、行動が抑制された反動で購買意欲が増幅しているのだとか。

また、寄付関連でのカード利用も顕著だったらしく、昨年比で2倍弱の伸びがあったそう。高級レストランでの個室で会食にリムジンでの送迎をつけるなど、より高付加価値のサービスを求める傾向にあるらしく、ワインや時計などの高級品はコミュニティづくりが大きなニーズとして感じているとのこと。そこで同社は「LCオーナーズコミュニティ」を開始し、富裕層のコミュニティを作っている。

今後は「モノ消費」⇒「コト消費」⇒「トキ消費」と消費者の判断基準が変容していく中で、どのような「トキ」を提供できるかが重要なのだと感じた。

 

 

最後に

記事を読んでいる時は「ふんふん、なるほど」と思いながら読んでいましたが、こうやって改めて記事としてアウトプットすると、身についた感があります。やはりアウトプットは大事ですね。また次回、真夏の暑い時期くらいにやりたいと思います。

ちなみに、冒頭に書きました「忙しくて時間がない問題」は、今期の中で何かしら答えを見つけたいと思います。