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「戦略」とは?新人経営者が知っておくべき経営者の基本【戦略編】

「経営戦略」とは?

「経営戦略」とは、企業が経営をおこなっていくなかで、目標を達成するための根幹となる方針・計画のことを指します。

投資・財務・労務それぞれに戦略が必要

「経営戦略」は、「経営」の中身となる「投資」、「財務」、「労務」、「集客」といったそれぞれの項目で必要になります。

なぜなら、例えば「投資」と「財務」ならそれぞれ違った目標があるので、目標達成のためにはそれぞれに合った「戦略」が必要となるためです。

経営戦略を旅行に例えると・・・

「経営戦略と言われてもいまいちピンとこない……」という方のために、旅行に例えてみましょう。

旅行をする際、まず行き先を決めると思います。この行き先が「目的」となります。
そこから、観光メインなのか、食べ歩きなのか、旅行先でどうやって楽しむのか?を考えます。それが「戦略」です。
さらに具体的に、「遊園地へ行く」、「水族館へ行く」といったところまで落とし込むと、「戦術」になります。
最後に「電車で行く」、「車で行く」といった「手段・方法」を決めることができます。

具体例を挙げると、以下の通りです。

経営戦略を旅行に例えた場合の具体例】

  • 目的:東京旅行
  • 戦略:テーマパークで遊ぶ
  • 戦術:ディズニーランドへ行く
  • 方法:8時半に○○駅から電車に乗って行く

 

経営についても戦略の立て方は同じ

経営戦略の立て方も、目的(目標)、戦略、戦術、方法が、それぞれ会社経営の項目に変わるだけで、上記でご紹介した旅行の場合と考え方は同じです。

たとえば、売上を昨年の「1.5倍」にすることを経営目標にしたとします。

【「売上1.5倍」を達成するための経営戦略例

  • 経営目標:売上1.5倍
  • 経営戦略①:集客を1.5倍にする
  • 経営戦略②:客単価を1.5倍にする
  • 経営戦術①:広告数を増やす、キャンペーンを行う等
  • 経営戦術②:アップセリング、クロスセリング等
  • 経営手法①:テレビCMを出す、具体的なキャンペーンの中身を考える等
  • 経営手法②:アップセリング用の商品を用意する、クロスセリング用に料金設定を改める等

 

上記のように、「売上1.5倍」という目的・目標を達成するために、複数の戦略を考えることができ、その戦略ごとにまた複数の戦術が考えられます。具体的な「テレビCM」や「アップセリング」といった手法は、戦略や戦術がしっかり定まってから、ようやく考えるべき内容です。

戦略が定まってないと戦術は機能しない

たとえば上記の具体例で言うと、「広告の増加」、「キャンペーン実施」、「アップセリング」などが戦術として挙がっています。

しかし、「集客を1.5倍にする」という戦略だった場合、アップセリングやクロスセリングといった戦術を取っても、集客効果はほとんど見込めません。戦術や手法を練る前に、しっかりとした目的と戦略が定められていないと、戦術がバラバラになってしまうことにつながります。

「施策や手法がコロコロ変わる……」

もし現場がこんな不満を持っているなら、それは戦略が定まっていないことが原因です。逆に言えば、戦略をしっかり定めることが、目的を達成する近道だといえます。

 

「経営戦略」と「経営戦術・経営計画」の違い

ここでは、「経営戦略」と「経営戦術・経営計画」の違いについてご紹介していきます。よく間違えやすい言葉となるので、意味や違いをしっかり理解しておきましょう。

経営戦術とは?

経営戦術とは、上記の項目でも解説した通り、「経営戦略を具体的に実行するための施策や方法」のことを指します。

経営戦略は経営戦術の上位に存在しており、しっかりとした経営戦略がないと、経営戦術を立てることはできません。

経営計画とは?

経営計画とは、簡単に言ってしまうと経営目標の達成に向けた「ロードマップ」です。経営計画には、長期・中期・短期があり、長期は10年後、中期は3年後、短期は1年後の企業のビジョンを見据えて、目標達成のための具体的な計画を立てていきます。

経営計画は、経営戦略はもちろん、経営理念や事業計画、数値計画などの要素によって構成されます。そのため、「経営戦略は経営計画を立てるための大切な要素のひとつ」であるといえます。

 

経営戦略の種類

ここからは、経営戦略の種類についてご紹介していきます。経営戦略には、大きく分けて「企業戦略」、「事業戦略」、「機能戦略」の3種類があります。

企業戦略

企業戦略とは、企業全体に関わる戦略や、企業グループ全体に関わる戦略のことを指します。具体例を挙げると、注力する事業の取捨選択、M&A、経営理念の作成・浸透、経営資源の配分などがあります。

事業戦略

事業戦略とは、企業戦略をもとに、各事業部門や部署・チームごとに立案される戦略のことを指します。たとえば、事業ごとの集計モデルの構築や、市場・顧客戦略、商品・サービス戦略などが該当します。

機能戦略(マーケティング戦略、営業戦略など)

機能戦略とは、企業内の部署・チームごとに立てる戦略で、それぞれの部署・チームが最適に機能することを目的とした戦略です。たとえば、マーケティング戦略や営業戦略、販売戦略、財務戦略、人事戦略などがあります。

 

経営していく上で「戦略」は必須!

この記事では、経営における「戦略」の意味や重要性、「経営戦略」と「経営戦術・経営計画」の違い、経営戦略の種類などについてご紹介してきました。

「経営戦略」の立案は、経営上の目的を達成するうえで、とても重要な意味をもっています。また、戦略をしっかり定めないと、有効な「経営戦術」を立てることも難しくなってしまいます。

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