開催概要
日時 : 2022/9/10(土) 10:30~12:30
会場 : 熊本市現代美術館 会議研修室
内容 : 4P分析「product(製品戦略)」
~1度は見たことある!
コンビニヒット商品の裏側~
講師 :溝口 敏博(株式会社熊本マーケティング研究所)
マーケティング基礎講座とは?
STP分析などの環境分析からマーケティングミックス(4P)まで基礎を学ぶための講座です。参加者同⼠でのワークショップにより、即実践ができる体験型の勉強会となっています。初⼼者向けですが、⾃分以外の意⾒を聞くことで新たな発⾒がありますので、基礎から⾒直したいという⽅、改めて学び直したいという⽅にもおすすめです。
当日の内容
9月の勉強会では、どのような製品・サービスを提供するかを考える重要な視点を1度はみたことあるコンビニ商品を切り取り、事例やワークショップを通して学びました。
4P分析とは?
4P分析とは以下の4つ(product、price、place、promotion)を分けて分析することを言います。
全体を通してのマーケティングプロセスを図に表すと以下のようになります。
今回の勉強会では矢印で記している4P分析の1つproduct(製品戦略)について学んでいきました。
product(製品戦略)とは
■製品名(サービス名)は何にするか?
■色は何色にするか?
■パッケージの形状やデザインはどうするか?
■サポートや保証は?
など製品そのものの機能や性能だけではなく、パッケージ、容器、付随サービスなどを含め、より広義な「製品全体」として考えていきます。顧客が求めている製品は、製品そのものだけではなく、製品に付随する全てを指して「製品」としています。
product(製品戦略)ついて重要なこと
重要なことは消費者・顧客が何を求めているか?この目線で考えることです。
セブンイレブンのコーヒーを例えにして解説しました。セブンイレブンは1980年代前半からコンビニコーヒーを開始しましたが、失敗を繰り返しながら消費者・顧客がなにを求めているか追及して、2011年に「おいしくのみやすい本格派コーヒー」の開発に成功してヒットしました。
消費者・顧客がなにをもとめているのか?
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美味しくて本格的なコーヒーを低価格で気軽に飲みたい
ここに気づいたことでセブンイレブンのコーヒーはヒットしました。
ベネフィットについて
消費者は商品自体の価値だけではなく、その商品を使うことによって生活が豊かになったり、感動をもたらしたりすることに価値を感じます。消費者・顧客が感じる価値=ベネフィットと言います。
ベネフィットとは?翻訳すると…利益・恩恵・便益のこと⇒「顧客が得をすること」「顧客が満足すること」になります。もっとかみ砕くとその商品の利点によって受けられる体験メリットによって生まれた顧客の満足感嬉しいという感情になります。
product(商品戦略)を考える上で
①消費者・顧客が何を求めているか?
②ベネフィット(消費者・顧客が感じる価値)
この2点の視点が重要になります。
ワークショップ①
学んだことをアウトプットしてみよう!!
product(製品戦略)について学んだことを2人1組になってワークをしました。
■テーマ
セブンイレブンの商品企画部の社員として社長に新しい提案をしてください
このテーマでペアに分かれて以下について考えてもらいました!!
①消費者が求めるものや理由
②ターゲット
③商品概要・価格
④商品名
ワークについてはペアでおおいに議論して盛り上がっていました!今回初めて勉強会に参加された方も多数いましたが、講義で学んだことを活かして意見を伝えて白熱していました。
ペアでテーマについて考えたことを発表してもらいました!!
沢山のおもしろい意見が出ました。家飲み需要を活かして商品名「7プレミアム生ビール」やターゲットを心のすきまをうめてほしい人向けに店員さんと接点がもてる「癒しクジ」などいろんな人の発表を聞くことで視野が広がりました!!
ワークショップ②
■テーマ
今年の夏に中国の農村で開催された農村対抗バスケットボール「村BA」。平均観戦者は1.5万人、ライブ配信視聴者は1億人を超えるほど人気です。この会場で売れるサービスや商品を考えてみましょう。
次のワークも引き続きペアで行ってもらいました。テーマについては少し難易度を上げて考えてもらいました。
皆さん、中国の「村BA」についてなじみがないので最初は戸惑っていましたが、顧客が何を求めているか、顧客が感じる価値は?と講義で学んだことを確認しながら意見をまとめていきました。
引き続き発表してもらいました!!
こちらの発表についてもいろいろな意見が出ておもしろかったです。特に商品名がユニークでした!!ハンディファンの販売をするにあたって「村BAファンのファン」やドローンを使用して好きな選手のプレーを間近でみれる「村BAポイントカメラ」、ずっと座っているので疲れるだろうとのことで「レンタルクッション」など様々な視点から意見が出てとても有意義なワークとなりました!
まとめ
マーケティング分野で一つの格言があります。「ドリルを売るには穴を売れ」ドリルを買いに来た人が求めていることはドリルではなく穴を開けることを求めているという事です。つまり消費者・顧客目線に商品そのものを売ろうとするわけではなくお客様にとっての価値(ベネフィット)売らなくてはならないということです。
次回予告
次回の勉強会は、以下の通りです。
日時 : 2022/10/8(土) 10:30~12:30(開場10:15)
会場 : 熊本市現代美術館(会議研修室)
内容 : 「新人担当者向けGoogleアナリティクスの設定から報告まで」
講師 : 岡本 明(おかもとウエブ解析事務所)
詳細は、こちらのページからご確認ください。