開催概要
日時 : 2022/11/12(土) 10:30~12:30
会場 : 熊本市現代美術館 会議研修室
内容 : 4P分析「プレイス(流通戦略)」
~なぜメルカリはヤフオクが
あるのに急成長できたのか~
講師 :高宗 将(株式会社熊本マーケティング研究所)
マーケティング基礎講座とは?
STP分析などの環境分析からマーケティングミックス(4P)まで基礎を学ぶための講座です。参加者同⼠でのワークショップにより、即実践ができる体験型の勉強会となっています。初⼼者向けですが、⾃分以外の意⾒を聞くことで新たな発⾒がありますので、基礎から⾒直したいという⽅、改めて学び直したいという⽅にもおすすめです。
当日の内容
11月の勉強会では、商品やサービスが、顧客と接点を持つための重要な視点を、メルカリを切り取り、事例やワークショップを通して学びました。
4P分析とは?
4P分析とは以下の4つ(プロダクト、プレイス、プライス、プロモーション)を分析することを言います。
全体を通してのマーケティングプロセスを図に表すと以下のようになります。
今回の勉強会では矢印で記している4P分析の1つプレイス(流通戦略)について学んでいきました。
プレイス(流通戦略)とは
このように商品など形があるものなら、スーパー、通販、百貨店など、どこで売ろうか考えます。例えばエステのように形のないサービスなどは、人が集まる場所や、交通の便が良い場所で店舗を構えようなど売るものをどこで販売するかを考えるのがプレイス(流通戦略)になります。
プレイス(流通戦略)ついて重要なこと
重要なことは「どこで売るのか?」を考え、ターゲット顧客に対して流通経路や納期、入手のしやすさなど、いかに最適に製品やサービスを提供できるかという点になります。
顧客にとってどこで(どのようにして)買うかは非常に重要になります。なぜなら買えるかどうかが決まるからです。
⇒たとえ、どんないいプロダクト(製品・サービス)であろうとも顧客に届かなければ意味がありません
今回のブログでは載せていませんが、勉強会では某大手コーヒーチェーン店や某大手ファーストフード店を事例に出して解説しました。(参加者特典になります)
4Cについて
4Cという言葉を皆さん聞いたことあるでしょうか?4Cはお客様の視点から4つのCから始まる頭文字を取ったマーケティング用語になります。
①Customer Value
マーケティング分野で一つの格言があります。「ドリルを売るには穴を売れ」ドリルを買いに来た人が求めていることはドリルではなく穴を開けることを求めているという事です。つまり消費者・顧客目線に商品そのものを売ろうとするわけではなくお客様にとっての価値(ベネフィット)売らなくてはならないということです。
②Cost
企業から見たらプライス(価格)としてみますが、お客様視点でみればCost=お金を払って買うということになります。その商品の価値にいくらまで払えるかなど顧客目線の対応が必要です。
③Convenience
顧客にとっての利便性を指します。ターゲットとする消費者が「商品やサービスを手にいれやすい方法かどうか」という視点が重要になります。またなかなか手に入らないや行けないなども(希少性)顧客にとっての価値に繋がります。例えば和歌山にある「すさみの海中ポスト」についてご存じでしょうか?世界で1番深いポストとギネスブックに認定されているポストになります。実際、そのポストに手紙を投函するには、和歌山にいき更に海中に深く潜らないといけいないという手間がありますが、その手紙は普通に郵便局で出すより何倍も価値があると思いませんか?利便性も大事ですが希少性も重要になります。
④Communication
オンラインやオフライン、対面やイベント、SNSなど、どのようなツールで顧客と接点を持つのか、親しみやすさや良好な関係性について分析します。円滑なコミュニケーションとはどのようなものかを顧客視点で検討し、質問や相談のしやすい関係を構築することが必要です。
4Cについても、某大手ファミリーレストランを事例として紹介しました!また、この4Cを紐解きながら、今回の勉強会のテーマ「なぜメルカリはヤフオクがあるのに急成長できたのか!!」を解説していきました。このブログでは、講義内容は載せませんが(参加者特典のため)4Cの特にConvenienceについて深堀して講義をしました。
チャネルについて
販売する場所によって商品の値段が変わることに不思議に思ったことありませんか?例えば「コーラのみたいな~」と思った時どこで買いますか?
自販機?コンビニ?スーパー?など買う場所はいくつもあります。自販機ならコーラ1本160円、スーパーなら100円と値段が変わります。皆さんも経験ありませんか?ふとコーラを飲みたいなと思った時、スーパーの方が安いけど、車を運転するのや歩いて買いにいくのがめんどうだから近くの自販機で買ったという経験があると思います。この時、多少高くても、近くですぐ買えるということに価値を感じたと思います。
どういうことかというと
⇒顧客がプロダクト(製品・サービス)に対して感じる価値は、チャネル(販売する場所など)によって異なるということです。
つまり、量販店で売るか?コンビニで売るか?百貨店にしか卸さない?ネット販売のみ?供給場所をどうするか?
⇒チャネルで競合に差をつけることが重要となります
■代表的なチャネル戦略について
○開放型チャネル戦略
多種多様な経路を駆使。大量生産に適している。ex)カップヌードル クイックルワイパー
○閉鎖型チャネル戦略
中間業者を特定。高級な製品やサービスブランド価値を高めた製品に適しいる。ex)applewatch レクサス
この2つのチャネル戦略についても事例を出してより深く解説しました!(ここの深堀も参加者特典になります)
ワークショップ
学んだことをアウトプットしてみよう!!
プレイス(流通戦略)について学んだことを3つワークショップで個人ずつで考えてもらいました。
■テーマ①
レッドブルが日本進出時にどの場所で販売を開始したでしょうか?
このテーマで最初に考えてもらいました!!
実際の実例を用いてワークショップをしました。参加者全員、学んだことを早速活かして発表してもらいました。さすがだな~!!という回答が続出しました!!すこし簡単だったかな?
■テーマ②
静岡で大人気ファミレスの「炭火焼き さわやか」が熊本に新店舗を出そうと考えています。あなたはマーケティング責任者として熊本のどこに1店舗目をだしますか?
- ターゲット層 ⇒ ファーミリー層が中心
- 飲食店のジャンル ⇒ ファミレス
- 料理の特徴や ⇒ 牛肉100%のげんこつハンバーグが看板メニュー
- 価格帯 ⇒ ランチは客単価900円~1000円 ディナーは1500円~2000円
○発表内容
①出店場所 ②その理由
このテーマでは、熊本にはない飲食店を新規出店する時に、どこに出すのが1番良いのかを考えてみました!
実際に参加者が回答した内容になります。光の森や合志地区が集中してますね。理由として車で通いやすい場所、駐車場が広く確保できる場所や、TSMCが近くに出来るためなど、出す場所は同じでも様々な理由が出てきました!!
■テーマ③
自社の商品・サービスの新たなプレイス(流通場所)を考えよう
○発表内容
①自社の商品・サービスの概要
②現在、販売している場所
③変更後の場所
④流通場所を変更することでどのような変化が起こるのか?
(例 単価が上がる、販売量が増えるなど、ターゲットの変化?)
このテーマでは参加者に対して自社の商品・サービスの新たなプレイス(流通場所)について考えてもらいました
このテーマについての発表内容になります。参加者の方、全員悩みながら答えに辿り着いていきました!皆さん今日の講義内容を活かしてすばらしい発表をしてもらいました。3つのワークショップを行いましたが参加者全員の発表を聞くことで視野が広がり有意義なワークショップとなりました!!
まとめ
プレイス(流通戦略)で重要なことは
どこで販売するか、どのように販売するか
↓
ターゲットが入手しやすいか価値を感じるか
この視点が重要となります!!
次回予告
次回の勉強会は、以下の通りです。
日時 : 2022/12/10(土) 10:30~12:30(開場10:15)
会場 : 熊本市現代美術館(会議研修室)
内容 : 「スモールコンテンツマーケティング
~小さな事業をコンテンツの力で成長させる方法~」
講師 : 野田 陽介(ZOO TRIPPER代表)
詳細は、こちらのページからご確認ください。