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ものづくり補助金15次募集

ものづくり補助金(15次締切 )の最新情報

2023年度も2か月余りが過ぎましたが、今年度も多くの補助金募集がはじまりました。
数年前までは、補助金は年度初めの募集のみでしたが、近年を1年を通じて数回の募集がされていますので事業者さんにとってはチャレンジしやすくなっています。1年を通じての募集についてはかなり事業者さんからの声を吸い上げて改善された点ではないでしょうか。
補助金の中でも長年人気となっているので「ものづくり補助金」ですが、今年度もさっそく募集が開始されています。
今年度からは新設枠が設置され、補助上限金額・補助率も枠ごとに変わっていますので、そのあたりを解説していきます。

 

「ものづくり補助金」とは?

そもそも「ものづくり補助金」とは経営革新のための設備投資等に使える補助金です。
中小企業であれば補助率1/2、小規模事業者であれば2/3が補助されます。
また補助上限金額も申請する枠によりますが、750万円~5,000万円と非常に魅力的な補助金です。
近年の実績を見てみると、各募集回でおおよそ4,000~5,000件の申請数に対して、約50%近くが採択されています。
金額にすると毎回150億円~200億円が補助されているようです。
2020年~2022年までの各募集回の採択数・採択率は過去コラムにまとめていますので、気になる方はご参照ください。

 

 

申請に必要な書類は?

補助金は誰でももらえるわけではなく、申請が必要です。申請するには様々な書類を揃えて提出しなければなりません。
当然、事業者さんがご自身で必要な書類を揃えて提出することもできるのですが、補助金に慣れていないとけっこう大変です。
いわゆるお役所仕事というイメージでしょうか。
心当たりがある方も多いかもしれませんが、役所から書類を発行してもらう際にこんなことを経験されたことはありませんか?

いろんな部署をたらい回しにされてやっとの想いで書類を作成して提出したら、役所の担当者から重箱の隅をつつくように間違いを指摘され、何度も書き直して提出する。

補助金もまさにそんな感じなのです。
提出期限が決まっているので、一度提出して不備がある場合は審査すらしてもらえません。

 

 

どんな事業計画が必要?

申請に必要な書類をただ書類を揃えて提出するだけではなく、魅力的な計画になっているかどうかを審査されるので、「事業計画書の質」が問われます。
補助金をもらうためには要件を満たす必要があるのです。
しかも、その要件は難しい言葉が並んでいます。

ものづくり補助金では
・事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加
・給与支給総額を年率平均1.5%以上増加
・事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30円以上の水準にする
というのが必須条件となっていますが、まずそれぞれの言葉の意味をしっかりと理解しなければなりません。
(付加価値額とか聞きなれない言葉ですよね?)

また当然、国からお金を補助されるのでいい加減な事業計画では補助されません。
取組む事業がどれだけすばらしいかを、多角的に説明する必要があります。
数字的な根拠や市場動向・分析などロジカルな側面は当然のこと、感情に訴える部分も交えながら事業計画書に落とし込まないと補助金はもらえないのです。
なので、補助金はだれでももらえるものではなく、毎回申請数の半数の事業者さんしか補助金はもらえないのです。

 

 

どのような申請枠がある?

補助金も年々バージョンアップしています。いうならば「国の方針に沿ったことを実践する事業者さんには補助金を多く出しますよ」ということです。
会社はパートやアルバイトさんに対しては、労働の対価として時給〇〇円×労働時間を支払いますが、国は最低賃金を引き上げるような方針を出しています。
2023年6月6日時点での、熊本県の最低賃金は853円です。自分が学生時代の最低賃金は600円台だったので200円以上も最低賃金が上がっています。
最低賃金に+30円以上にするなら、ものづくり補助金では最低賃金をアップしない事業者さんよりも多く補助金をもらえるような仕組みとなっています。
これは一例ですが、それぞれの申請枠の概要を簡単にまとめてます。
申請枠によっては、上限金額だけでなく補助率も優遇されるので、通常枠以外の申請枠で申請したほうが多く補助金がもらえます。

 

 

回復型賃上げ・雇用拡大枠 及び デジタル枠

ここからは各枠を簡単に説明していきます。

回復型賃上げ・雇用拡大枠

回復型賃上げ・雇用拡大枠とは、業況が厳しいながら賃上げ・雇用拡大に取り組む事業者(※)が行う、革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援するものになります。注意する点としては、

・応募締切時点の前年度の事業年度の課税所得がゼロ以下であり、常時使用する従業員がいる事業者に限る。
・給与支給総額又は事業場内最低賃金の増加目標のいずれか一方でも達成できていない場合には、補助金交付額の全額の返還を求める

ということころです。

 

デジタル枠

デジタル枠とは、DX(デジタルトランスフォーメーション)に資する革新的な製品・サービス開発又はデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム投資等を支援するものになります。注意する点としては、

単にデジタル製品の導入やアナログ・物理データの電子化にとどまり、既存の業務フローそのものの見直しを伴わないもの、及び導入先企業において前述の単なる電子化にとどまる製品・サービスの開発は該当しない。

ということころです。

 

 

グリーン枠

グリーン枠とは、温室効果ガスの排出削減に資する取組に応じ、温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービス開発又は炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム投資等を支援するものになります。注意する点としては、

満たさないといけない要件項目が多い

ということころです。
逆に要件を満たすことが難しい分、補助上限額は高く設定されていますので、グリーン枠で申請できる事業者さんにとっては大きなチャンスと言えます。

 

グローバル市場開拓枠

グローバル市場開拓枠とは、海外事業の拡大・強化等を目的とした「製品・サービス開発」又は「生産プロセス・サービス提供方法の改善」に必要な設備・システム投資等を支援(①海外直接投資類型、②海外市場開拓(JAPAN ブランド)類型、③インバウンド市場開拓類型、④海外事業者との共同事業類型のいずれかに合致するもの)するものになります。注意する点としては、

グリーン枠同様に満たさないといけない要件項目が多い

ということころです。

 

 

大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例

大幅に賃金を引き上げる事業者さんに対しては各申請枠の上限にプラスして補助金がもらえるようになっています。

 

 

どのような経費が補助できる?

では、ものづくり補助金ではどのような経費が認められるかを見ていきましょう。
基本的には設備導入に係る費用とそれに関連する費用が対象経費となります。
また経費によっては「補助対象経費の1/2・1/3・1/5」までしか認めないという制限がありますので注意が必要です。

 

 

どういう観点で審査される?

「どんな事業計画が必要?」でも記載していますが、補助金は全国から提出された各事業者さんの申請書を審査して点数によって採択・不採択が決まります。
審査されるポイントとしては、審査項目と加点項目があります。

審査項目は、それぞれの項目に沿った内容が記載されていて、かつ妥当性が高いと見られるかどうかで判断されます。
加点項目は条件を満たしていれば点数がプラスになるので、加点項目が多ければ多いほど有利になります。

申請数が多い補助金では、採択・不採択のボーダーライン上では数十~数百の事業者が団子状態になっていますので1点の差で採択され、1点差で不採択されますので、審査項目を沿った事業計画書と加点項目はとても重要となります。

 

 

スケジュール

現在はものづくり補助金は15次締切になります。
申請書の提出締切が2023年7月28日(金)となっています。申請締切にはまだまだ時間がありますので、設備導入を計画されている事業者さんはぜひチャレンジしてもらえればと思います。

 

 

まとめ

過去にご自身で補助金の申請書を作成して提出してみたけど、ことごとく不採択になった経験のある事業者さんから、ご相談を受けることが多々あります。補助金の申請書を作成して採択されるにもテクニックが必要と実感していいます。熊本マーケティング研究所ではものづくり補助金をはじめ設備投資に関する補助金の実績も多くありますが、せっかく補助金が活用できるのであれば、申請書作成をアウトソーシングするという考えも一つかなと思います。
熊本マーケティング研究所では補助金を活用したい事業者様からのご相談も承っております。

 

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