コラム

Column

【2023年度 第1回基礎マーケティング講座】の振り返り 2023/7/8(土)開催

開催概要

日時 : 2023/7/8(土) 10:30~12:30
会場 : 熊本市現代美術館 会議研修室
内容 :   自社を知るためのSTP分析~

      ~顧客の視点でマーケットを理解する~

講師 :髙宗 将(株式会社熊本マーケティング研究所)

 

 

 

基礎マーケティング講座とは?

STP分析などの環境分析からマーケティングミックス(4P)まで基礎を学ぶための講座です。参加者同⼠でのワークショップにより、即実践ができる体験型の勉強会となっています。初⼼者向けですが、⾃分以外の意⾒を聞くことで新たな発⾒がありますので、基礎から⾒直したいという⽅、改めて学び直したいという⽅にもおすすめです。

 

 

当日の内容

1、STP分析とは?

マーケティングの全体像
STP分析とは?
STP分析の目的

2、セグメンテーションについて

セグメンテーションとは?
work①

3、ターゲティングについて

ターゲティングとは?
work②

4、ポジショニングについて

ポジショニングとは?
work③

この内容で7月度勉強会は行いました。今回のセミナーレビューにつきましてはこの中からいくつか内容を抜粋して皆さんに伝えたいと思います。

 

 

1、STP分析とは

①セグメンテーション(市場細分化)

②ターゲティング(市場選定)

③ポジショニング(自社の位置付け)

この3つの頭文字をとってSTP分析と言います。

STP分析を実施するメリット

①自社の立ち位置の確認
②自社の商品・サービズのターゲットの確認
③競合他社の確認

この3つを確認することが出来ます。この3つを確認することで「顧客から自社の商品・サービスが選ばれるものになっているか」「プロモーションが効果的なものになっているか」を判断していきます。例えばターゲットにあったプロモーションでなければどんなにお金をかけてもそのプロモーションはターゲットに響かず、商品・サービスは選ばれません。

 

 

2、セグメンテーションについて

STP分析の実施についてですが、まずは「セグメンテーション」について説明していきます。

セグメンテーションとは

マーケティング環境分析の結果を踏まえて、不特定多数の人々を同じ性質を持つ固まり(セグメント)で分けること。これにより、他社に対する優位性を築くことを目指すことになります。例えば「自社の商品のターゲットは30代女性」ですと答える経営者がいたとして、それは市場細分化が出来ていません。30代女性でも「30代独身OL」「30代既婚で子供がいる専業主婦」などで価値観は変わってきます。例えば自社の商品が3,000円だとして「30代独身女性OL」は手ごろな値段と思うかもしれませんが、「30代既婚で子供がいる専業主婦」は高いと感じるかもしれません。このように「30代女性」と大きく分けるのではなく、細分化していく必要があります。以下に例を記載します。

例:熊本県のマクドナルドの顧客セグメンテーション

・20代主婦の子供連れのランチ
・女子高生の放課後
・女子大学生のテスト勉強
・30代営業マンのランチ休憩
・20代OLのランチ休憩
・30代既婚者の子供ありの夜ご飯
・40代ママ友のランチ
このようにマクドナルドを利用する層でも年代や職業、既婚など細分化していきます。

 

 

2、ターゲティングについて

次は「ターゲティング」について説明していきます。

ターゲティングとは

競争優位性が得られる可能性が高い、自社の参入すべき市場セグメントを選定する事になります。そのターゲットが自社の利益に結びつくか経済的価値(市場規模、成長性)やニーズを分析することが重要になります。要はターゲティングとは、市場の中から狙うべきターゲット層を絞る作業になります。絞る際に、自社の商品・サービスの強みが最も発揮されるターゲットを選びます。

セグメンテーションとターゲティングの違いは、セグメンテーションが市場を「分ける」作業であることに対して、ターゲティングは分割された市場の中から狙うべき市場を「絞る」作業に当たる点となります。

例:熊本県マクドナルドの顧客をターゲティングする

・20代主婦の子供連れのランチ
・女子高生の放課後⇒セグメンテーションした中で女子高生の放課後 を主な顧客に設定
・女子大学生のテスト勉強
・30代営業マンのランチ休憩
・20代OLのランチ休憩
・30代既婚者の子供ありの夜ご飯
・40代ママ友のランチ

 

3、ポジショニングについて

次は「ポジショニング」について説明していきます。

ポジショニングとは

ターゲット顧客の頭の中に、自社製品について独自のポジションを築き、自社の立ち位置を決める作業になります。ここで大事なのはターゲット顧客が自社の商品・サービスについて顧客が満足していることを考えることです。自社目線ではなく顧客目線で考えることです。

上記はビール会社のポジショニングマップになります。上記のように縦軸と横軸に分けて両方の端にくる軸は顧客にとって満足していることでなければいけません。例えば縦軸は上が「キレ」となっていますが下の軸を「キレがない」にすると顧客からしたら「キレ」があるビールの方が良いになるのでポジショニグマップは成り立ちません。

 

例:女子高生の放課後のポジショニングマップ

さきほど熊本県のマクドナルド顧客をターゲティングするで決めた「女子高生の放課後」についてポジショニングマップしてみました。

ここで気づいてほしいのは「マクドナルド」の競合他社は飲食店になるのではと思いがちですが、カラオケ店やアミューズメントパークや公園なども競合他社に入ってくるということです。また、熊本県とエリアを設定することも重要です。例えば東京と設定すれば「ジョナサン」や「デニーズ」など熊本県にはない飲食店なども競合他社になります。

 

 

ワークショップ

今回の勉強会では上記の各内容の中でワークを行っていきました。セミナーレビューではまとめて記載していきます。

■ワーク①
自社の商品・サービスの顧客をセグメンテーションしてみよう

■ワーク②
自社の商品・サービスの顧客をターゲティングしてみよう

ワーク①、②については発表なしで参加者の方に時間の限り考えてもらいました。

■ワーク③
自社の商品・サービスのターゲット顧客のポジショニングマップを作成してみよう

ワーク③終了後は参加者が作成したポジショニングマップをホワイトボードに張ってもらい参加者方同士で作成したポジショニングマップを見てもらいました。普段はワーク事で発表してもらいますがSTP分析で発表は難しかったのでこのような形式で情報を共有しました。他の人がどのように考えたかを知ることは視野や考え方が広がりとても勉強になります。

 

最後に

以上が7月度勉強会のセミナーレビューになります。当日の勉強会ではここでは記載していないことを沢山伝えさせてもらっています!ぜひこのセミナーレビューを読んで興味を持ったかたは来月の勉強会参加をお待ちしております。

最後にSTP分析のメリットについて冒頭に
①自社の立ち位置の確認
②自社の商品・サービズのターゲットの確認
③競合他社の確認

以上の3つを上げましたが、ポジショニングマップを作成後に自社の商品・サービスがレッドオーシャンであり、ブルーオーシャンがある場所を見つけたとしてもそのブルーオーシャンが自社の経営戦略に沿っているかが重要になります。経営戦略に沿っていなければレッドオーシャンのなかでどう戦っていくかの施策を考えることの方が重要です。

 

次回予告

次回の勉強会は、以下の通りです。

日時 : 2023/8/5(土) 10:30~12:30(開場10:15)
会場 : 熊本市現代美術館(会議研修室)

内容 : 「あるもので戦う!冒険野郎マクガイバー的ブランディング術」

講師    : 佐藤 かつあき(株式会社かつあき 代表取締役)

詳細は、こちらのページからご確認ください。