中小企業における少子高齢化問題の本質とは?
日本において「少子高齢化」問題が注目をあびるようになったのは、20世紀末から21世紀初頭の頃になります。
ここでは、多くの経営者が勘違いしがちな、中小企業における少子高齢化問題の本質について解説していきます。
少子高齢化=労働人口の減少
中小企業における少子高齢化問題の本質は、ずばり「労働人口の減少」です。
労働人口とは、「15歳以上の人口のうち、就業者と完全失業者を合わせたもの」と定義されています。一方、非労働力人口とは、「15歳以上の人口のうち、就業者と完全失業者以外の者」と定義されています。
ここでいう非労働力人口に含まれるのは、学生や専業主婦・専業主夫、高齢者となります。
少子高齢化問題の本質は、労働人口に含まれない高齢者が増加することで、労働人口が減少し、企業が「人手不足」に陥ることにあります。実際に、2030年には600万人以上の人手不足が発生するという予測も出ています。
雇用(採用)する/しないの両極端になる
少子高齢化による人手不足が間近に迫っているなか、中小企業が採るべき方針にはどういったものがあるでしょうか。
1つは、これまで通り「雇用(採用)する」という選択です。そしてもう1つは、「雇用(採用)しない」という選択です。
熊本マーケティング研究所では、少子高齢化による人手不足に対し、中小企業は「雇用(採用)する/しない」の両極端になると予測しています。
次の項目からは、「雇用(採用)する」場合と「雇用(採用)しない」場合で、それぞれ必要な対策について見ていきましょう。
雇用をする場合に取り得る少子高齢化(人手不足)対策
ここからは、「雇用(採用)をする」選択をした場合に取り得る少子高齢化(人手不足)対策についてご紹介していきます。
SNSやブログを活用して自社の魅力を発信する
「雇用(採用)をする」選択をした場合に必要なのは、採用活動を強化していくことです。具体的には、SNSやブログを活用して、自社の魅力を積極的に発信する必要があります。
ここでいう「自社の魅力」とは、例えば企業理念やビジョン、企業に根付いている文化、提供しているサービスや商品、イキイキと働く従業員などが当てはまります。
いずれの魅力も、発信する段階で企業に備わってなくてはいけませんので、日頃から企業としての魅力を高めることに注力している必要があります。
再雇用を含めたシルバー人材の活用
「雇用(採用)をする」選択をした場合の2つ目の対策として、再雇用を含めたシルバー人材の活用を視野に入れる必要があります。
高齢者の再雇用は、「高年齢者雇安定法」という法律でも定められており、従業員が希望した場合は65歳までの雇用を義務付け、さらに70歳までの就労機会の確保も企業の努力義務とされています。
また「シルバー人材」は、定年退職を迎えた高齢者のなかで就労可能な人材のことを指す用語です。
このように、専門的な知識をもった就労可能な高齢者を再雇用したり、シルバー人材を活用したりすることで、少子高齢化にともなう人材不足の対策となりえます。
雇用(採用)する人材の幅を広げる
上記の高齢者人材の活用にも少し被りますが、雇用(採用)する人材の幅をこれまでよりも広げる方法もあります。
高齢者人材以外でいうと、出産や育児・介護などで長時間働けない人をパートとして雇用したり、外国人で就労希望の方や、障がいをお持ちの方などを積極的に雇用していくことが考えられます。
テレワークなどを導入して離職率を減らす
また、少子高齢化による人手不足の時代が迫る中で、「雇用(採用)をする」選択をする場合、すでに会社で働いてくれている従業員の離職率を減らすことも非常に大切です。
そのなかの1つの対策として、家に居ながら働くことができるテレワークの仕組みを導入して、「出産や育児・介護」などで休職・離職してしまう人を減らしていくことが大切です。
また、テレワークだけではなく、従業員ファーストの「働きやすい職場」をつくっていくことで、自ずと離職率は減っていくと思います。
熊本マーケティング研究所が行っている対策
熊本マーケティング研究所では、「雇用をする」場合の対策として、「フレックスタイム制」と「テレワーク」を導入しています。
フレックスタイム制
熊本マーケティング研究所のフレックスタイム制には、以下のような特徴があります。
- コアタイム(業務をしなければならない時間帯)なし
- 休憩・中抜け自由
- 3ヶ月ごとの集計で、1日の平均労働時間が8時間以上になってればOK
(1日3時間労働の日があってもOKだし、平日に連休を取ってもOK)
熊本マーケティング研究所のフレックスタイム制について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>KMLの制度紹介〜圧倒的フレックス〜 | 熊本マーケティング研究所
テレワーク
熊本マーケティング研究所では、上記のフレックスタイム制とテレワークを組み合わせることで、かなり自由な働き方が可能になっています。
ただし、職場の”人”や業務内容に慣れてもらうために、入社後半年間は、テレワークは4時間以内(所定労働時間8時間の半分以内)としています。
雇用しない場合に取り得る少子高齢化(人手不足)対策
続いて、「雇用(採用)をしない」選択をした場合に取り得る少子高齢化(人手不足)対策についてご紹介していきます。
アウトソーシング(外注)の活用
少子高齢化による人手不足に対し、「雇用(採用)をしない」方向へ舵を切る場合、まず考えられる対策は「アウトソーシング(外注)の活用」です。
アウトソーシング(外注)を活用することで、社内にスキルを持った人材がいなくても、外部の専門家に仕事を任せることができます。
たとえばバックオフィス業務の外注化や、マーケティングなど専門的知識が必要な業務をアウトソーシング(外注)することで、少ない人員でも会社を経営していくことができるでしょう。
RPAツールを活用したビジネスプロセスの省人化
続いてご紹介する「雇用(採用)をしない」場合の人手不足対策として、「RPAツールの活用」をご紹介します。
RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、ロボットを活用して業務を自動化することを指します。
RPAツールを利用することで、本来人間がするはずだった業務をロボットが代わりやってくれるので、これまでのビジネスプロセスを省人化することが可能です。
人材を育成して生産性を高める
人手不足への対策として、「人材の育成」も挙げられます。人材を育成して短時間で多くの業務をこなせるようになれば、自ずと生産性も上がり、少ない人数でも会社を経営していくことが可能になります。
ただし、人材を育成するためには、社内にしっかりとした育成の仕組みを構築しておく必要があります。
人材教育についての熊本マーケティング研究所の考え方については、以下の記事をご覧ください。
>>「人材教育/共育」とは?新人経営者が知っておくべき経営者の基本【人材教育/共育編】 | 熊本マーケティング研究所
人が必要ないビジネスモデルへの転換
人手不足に対し「雇用(採用)をしない」選択をする場合の対策として、「人が必要ないビジネスモデルへの転換」も挙げることができます。
これまでご紹介してきた対策は、従来のビジネスモデルは変えずに、どうやって省人化させていくかという発想でした。
しかし、そもそもビジネスモデル自体を、人が必要のないビジネスモデルに変更してしまうことで、雇用をしなくても経営を続けていくことが可能になります。
ただし、企業によってはビジネスモデルの転換が難しいケースもあると思います。自社だけで悩まず、外部の専門家の知恵も借りながら進めることをおすすめします。
熊本マーケティング研究所が行っている対策
熊本マーケティング研究所では、「雇用をしない」場合の対策として、クライアントに提供するソリューションの一部をアウトソーシングしています。
例えば、財務・労務の部分は、提携しているパートナー企業と一緒にソリューションを提供しています。
また、Web制作やシステム・プログラミングなど、技術が日進月歩で進む領域(自社での教育が難しい領域)に関しては、雇用はせずにパートナー企業と連携してソリューションを提供しています。
熊本マーケティング研究所でお手伝いできること
この記事では、少子高齢化による人手不足に対し、「雇用(採用)する」場合と「雇用(採用)しない」場合の対策についてご紹介してきました。
ここからは、人手不足に悩む中小企業様に対し、熊本マーケティング研究所がお手伝いできることをご紹介していきます。
「Labaut」でマーケティングのアウトソースが可能
まず従業員を「雇用(採用)しない」選択をした中小企業様に対しては、アウターマーケティングをアウトソーシングでサポートする「Labaut」でお手伝いが可能です。
「Labaut」を活用することで、ブランディングや売上アップ、広報サポートなど、消費者・顧客など社外に向けたアウターマーケティングをアウトソースすることができます。
熊本マーケティング研究所の「Labaut」について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
○売上・利益アップ
>>サポート事例も紹介!Labout「売上・利益アップ」サービスの詳細を解説 | 熊本マーケティング研究所
○Webサイト ・ SNS運用
>>お試しプランも!Labout「Webサイト・SNS運用」サービスの詳細を解説 | 熊本マーケティング研究所
○広報室代行
>>広告・広報を最適化!Labout「広報室代行」サービスの詳細を解説 | 熊本マーケティング研究所
○ブランディング
>>ブランド運用も!Labout「ブランディング」サービスの詳細を解説 | 熊本マーケティング研究所
○販路開拓支援
>>販路開拓⽀援 | マーケティングサポート Labout | 熊本マーケティング研究所
○新商品(サービス)の開発 ・新事業の立ち上げ
>>Labout「新商品(サービス)の開発・新事業の立ち上げ」の詳細を解説【前編】 | 熊本マーケティング研究所
>>Labout「新商品(サービス)の開発・新事業の立ち上げ」の詳細を解説【後編】 | 熊本マーケティング研究所
○経営ガイドライン作成
>>将来を見据えた経営に必須!Labout「経営ガイドライン作成」サービスを解説 | 熊本マーケティング研究所
「InMark」で雇用(採用)のための社内環境構築をお手伝い
従業員を「雇用(採用)する」選択をした中小企業様に対しては、企業の「採用/評価/教育」に関する課題の解決をサポートする「InMark」でお手伝いが可能です。
「InMark」を活用することで、「この会社で働きたい!」と求職者や従業員から思われる企業へ、インナーマーケティングによって内側から変わっていくためのサポートを受けることができます。
熊本マーケティング研究所の「InMark」について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
○InMark:採用
>>熊本マーケティング研究所のインナーマーケティングサポート「InMark:採用」を解説! | 熊本マーケティング研究所
○InMark:教育
>>熊本マーケティング研究所のインナーマーケティングサポート「InMark:教育」を解説! | 熊本マーケティング研究所
○InMark:評価
>>熊本マーケティング研究所のインナーマーケティングサポート「InMark:評価」を解説! | 熊本マーケティング研究所
少子高齢化(人手不足)対策の最適解は会社ごとに異なる
少子高齢化問題は、多くの中小企業にとって「人手不足」という形で表面化しつつあります。
この記事では、少子高齢化(人手不足)対策で「雇用する/雇用しない」という2つの選択肢をご紹介しました。
「雇用する/雇用しない」のどちらが正解なのかは、ビジネスモデルなどによっても変わってくるので、中小企業ごとに異なります。
「雇用すべきか雇用しないべきか、判断に困っている……」
上記のようなお悩みを抱えている経営者様は、「Labaut」と「InMark」でサポートが可能な熊本マーケティング研究所まで、お気軽にご相談ください。