小規模事業者持続化補助金(第15回)の公募開始
2024年1月16日、小規模事業者持続化補助金(第15回)の公募が開始されました。
スケジュール
受付締切: ~2024年3月14日(木) ※商工会・商工会議所への提出受付締切は3月7日(木)
交付決定: 2024年6月頃
事業期間: 交付決定日から2024年10月31日(木)まで
小規模事業者持続化補助金とは
小規模事業者自らが作成した持続的な経営に向けた経営計画に基づく、地道な販路開拓等の取組(例:新たな市場への参入に向けた売り方の工夫や新たな顧客層の獲得に向けた商品の改良・開発等)や、地道な販路開拓等と併せて行う業務効率化の取組を支援するため、それに要する経費の一部を補助するものです。
小規模事業者持続化補助金の目的
小規模事業者および一定要件を満たす特定非営利活動法人(以下「小規模事業者等」といいます。)が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、小規模事業者等が取り組む販路開拓等の取組の経費の一部を補助することにより、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とします。
対象者
持続化補助金の申請が可能な対象者は、以下の小規模事業者に該当する法人、個人事業、特定非営利活動法人です。業種によって条件が異なります。
・商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く):常時使用する従業員の数が5人以下
・宿泊業・娯楽業:常時使用する従業員の数が20人以下
・製造業その他:常時使用する従業員の数が20人以下
補助金限度額
今回の小規模事業者持続化補助金には、5つの枠組みと1つの特例があります。各枠の補助率と補助上限額は以下の通りです。
各枠についての概要
①通常枠
小規模事業者自らが作成した経営計画に基づき、商工会・商工会議所の支援を受けながら行う販路開拓等の取組を支援。小規模事業者持続化補助金における、基本の枠。補助上限額は、他の枠と比較して最も低くなっており、この他の枠は、通常枠に申請要件が追加される形となります。
※複数事業者で共同申請する場合は、この通常枠しか申請できません。
②賃金引上げ枠
販路開拓の取り組みに加え、補助事業の終了時点において、事業場内最低賃金が申請時の地域別最低賃金より+50円以上であること。なお、すでに事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+50円以上を達成している場合は、現在支給している事業場内最低賃金より+50円以上とする必要があります。
※前回までが+30円以上だったので、注意が必要です。
※赤字事業者については、補助率を3/4に引き上げるとともに加点による優先採択
③卒業枠
販路開拓の取り組みに加え、小規模事業者補助事業の終了時点において、常時使用する従業員の数を増やし、小規模事業者の従業員数を超えて事業規模を拡大すること。この枠では、雇用を増加させ「小規模事業者からの卒業」を目指します。
④後継者支援枠
販路開拓の取り組みに加え、将来的に事業承継を行う予定があり、小規模事業者申請時において、「アトツギ甲子園」のファイナリスト及び準ファイナリストになった事業者であること。後継ぎの候補が、新しい取り組みを実施するケースの枠です。
⑤創業枠
産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」または「認定市区町村」と連携した「認定連携創業支援等事業者」が実施した「特定創業支援等事業」による支援を受けた日および開業日(設立年月日)が公募締切時から起算して過去3か年の間である事業者であること。創業した事業者を重点的に政策支援するため、「特定創業支援等事業」の支援で創業した小規模事業者向けの枠です。
熊本マーケティング研究所は、特定創業支援等事業を実施できる「認定連携創業支援等事業者」となっており、創業支援スクール「Blue Print」を受講していただくと、要件を満たせます。そのため、持続化補助金の「創業枠」で申請を考えている方は、弊社の創業支援スクール「Blue Print」をぜひご受講ください。
インボイス特例について
インボイスへの対応を迫られる免税事業者を対象にした「インボイス特例」。通常枠や特別枠で申請を検討している人がインボイス転換事業者の場合、最大50万円の上乗せ支給を受けられます。
免税事業者からインボイス発行事業者に転換する場合、より有利な条件で補助を受けられます。
免税事業者から適格請求書発行事業者に転換するインボイス転換事業者は、各枠の補助上限が一律50万円上乗せされる仕組みです。それにより、インボイス転換事業者が受けられる補助上限が最大100万円(通常枠)から最大250万円(特別枠)に上がります。
〇インボイス特例の適用要件
2021年9月30日から2023年9月30日の属する課税期間で一度でも免税事業者であった又は免税事業者であることが見込まれる事業者及び、2023年10月1日以降に創業した事業者のうち、適格請求書発行事業者の登録を受けた事業者であること。
※前回は適格請求書発行事業者の登録が確認できた事業者だったのに対し、今回は適格請求書発行事業者の登録を受けた事業者に変更されています。
補助対象となる経費
①機械装置等費 (補助事業に必要な機器の購入費など)
②広報費 (パンフレット・ポスター・チラシ等を作成および広報媒体等を活用するために支払う経費など)
③ウェブサイト関連費 (ウェブサイトやEC サイト、システム等の開発、改修、運用等をするための費用など)
※単体での申請は不可、補助金額の4分の1が上限
④展示会等出展費 (新商品の展示会出展や商談にかかる費用など)
⑤旅費 (販路開拓を行うための旅費など)
⑥新商品開発費 (新商品の試作や包装パッケージの試作開発に伴う費用など)
⑦資料購入費 (補助事業に必要な書籍等の購入費用など)
⑧借料 (補助事業に必要な設備のリース料など)
⑨設備処分費 (販路開拓を行うための作業スペース確保に伴う設備処分費用など)
⑩委託・外注費 (補助事業遂行に必要な外部委託費用など)
第15回の主な変更点
最後に、前回からの主な変更点をお伝えします。
◇賃金引上げ要件の上昇(+50円)
特別枠「賃金引上げ枠」の申請要件のハードルが上がりました。
第14回までは事業内最低賃金を地域別最低賃金より+30円だったものが、第15回から+50円と要件が厳しくなっています。
◇専用の電子申請システムに移行
第14回までの申請は、jGrantsの電子申請画面から申請を行っていましたが、第15回からは専用の電子申請システムから申請を行います。
申請システムはまだ一般に公開されていないため、どういった手順になるのかは分かりませんが、事業者さんの申請作業も変更になると思われます。
◇事業実施期間が短くなる
事業実施期間が第13回では8ヶ月、第14回では6ヶ月ありましたが、第15回は4~5ヶ月しかありません。
実施期間の間に発注から支払までしなければならないので、納入まで時間のかかる設備導入やシステム開発を考えている場合は注意が必要です。
◇「雑役務費」が対象外になった
第14回までは、補助事業実施に伴う臨時的なアルバイトの雇用は、原則補助対象経費として認められていましたが、第15回からは補助対象外となりました。
※上に記載した変更点は一部です。他にも細かい変更がされています。
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