「誰につたえるのか?」
この言葉は私がウェブ制作の仕事をはじめた時に読んだ本に書いてあった言葉です。
それから、ずっと何か始める前にこの言葉を自問自答するようにしています。
この10年でウェブを使った広報や広告はとても複雑になりました。
主要なサービスだけでも
Facebook、Twitter、Instagram、TikTok、youtube、note…
どれが、どんな特性があってどうやって活用していくのか?
混乱している人も多いと思います。
しかし、やっぱり一番大事なのは
「誰につたえるのか?」
だと私は思います。
今日は熊本で働く人達に向けた
熊本で勝つためのウェブマーケティングを書いて行きたいと思います。
何を書くかよりも誰に書くかからはじめる。
「ウェブサイト公開しました」
そのお知らせから一向に更新されないサイト。
この状態では、ほぼウェブサイトからのお問合せは期待できません。
リスティング広告やSNSで広告を打つか
自社でブログなどを更新して少しずつウェブサイトを育てていく必要があります。
しかし中には
「ブログを更新しているのに全然結果につながらない!」
という方もいます。
この場合、まず立ち止まって考えてほしいのが
「誰に向けて書いているのか?」
という部分です。
例えばカレー屋さんが毎日
「趣味の車のこと」ばかりを書いていたらカレー屋さんの集客につながるのか?
繋がりにくいですよね?
更新してもうまくいかない人の場合
「方向性」を間違っている可能性があります。
自分のお店に来ている人や取引先を観察し
その人達が必要とする情報や喜ぶ情報を発信することが重要です。
これを「ペルソナ設定」といいます。
観察しても、しっくりこない時は、
具体的な知り合いを想像して書きます。
一番仲のいい常連のAさんがいたとすれば
その人が喜ぶような記事を書きます。
例えばAさんが「激辛カレー好き」なら
「常連さんと語る激辛カレー」といった記事を書きます。
一見、その常連Aさんしか見ないだろうと思うかもしれませんが
Aさんに近い属性のユーザーも見ます。
よりニッチなほど深く刺さる可能性がありますが閲覧する絶対数が減り
メジャーな記事になれば絶対数が増えますが刺さり方は浅くなります。
このへんの塩梅を調整しながら記事を書いていくと
書き手の感覚が鍛えられ、より顧客に刺さる記事を書けるようになります。
youtubeは「商圏」を意識する。
最近はyoutubeで広報活動される方も沢山います。
その場合どうしても「再生回数」や「いいね数」を追いかけてしまいがちです。
結論からいうと気にしなくて大丈夫です。
重要なのは
「自社の商圏のユーザーに届いているかどうか」です。
例えば、熊本マーケティング研究所の商圏は基本的に「熊本県内」です。
会社のyoutubeチャンネルの動画を発信する場合
10000回再生されて、熊本の人の再生回数が100回より
1000回再生されて、熊本の人の再生回数500回のほうが効果があります。
どうしても人気のyoutuberの動画なので何百万再生!といった数字が目に入るので
数十〜数百の再生回数は恥ずかしくなってしまう人もいるかもしれませんが
まったく気にする必要はありません。
熊本という商圏で、かつ想定したターゲット層に届けばいいので
業種によっては再生回数は数十くらいでも効果は期待できます。
YouTuberはyoutubeで収益化するのが目的です。
私達はyoutubeで集客をし本業で利益を出すのが目的です。
飲食店や美容室なども県外からのお客さんもいると思いますが
一番売上に繋がるのは県内のリピーター層かと思います。
その層を増やすためにyoutubeでの発信を活用するのが効果的です。
SNSはターゲット層と特性を考える。
SNSでの広報活動に関して注意するべき点としては
「利用者層」と「特性」です。
主要な3つのSNSの利用者層と特性を見ていきましょう。
■Facebook
利用者層としては40~50代がもっとも多く
逆に10~20代は減少傾向にあります。
Facebookは実名登録ということもあり
よりパーソナルなSNSです。
企業アカウントの投稿はいいねがつきにくい傾向にあり
個人アカウントのほうがよく見られます。
企業アカウントを育てる場合もある程度時間と費用がかかるので
じっくり腰を据えて取り組む必要があります。
TwitterやInstagramと比べると企業アカウントに対するフォロワー(いいね数)獲得難易度は高く感じます。
理由としては実名かつパーソナルな要素が強い、40~50代という年齢層は若年層と比べてSNS利用時間の少ないということも関係していると思います。
■Twitter
Twitterの場合、
10~20代の利用が多くいます。
また、匿名アカウントがほとんどで自由でフランクな投稿が可能です。
その影響か企業アカウントもユニークな投稿をすることで人気を獲得するケースも多くあります。
熊本では「熊本タクシー」さん(28000フォロワー)
https://twitter.com/kumamototaxi
阿蘇内牧にある宿「湯巡追荘」さん(18000フォロワー)など
https://twitter.com/yume_twit
多くのフォロワーさんを抱える企業アカウントが多数あります。
Facebookと比べてフォロワー獲得難易度は低く
まったく面識の無い人とも気軽にフォローしあう文化もあります。
またリツイート機能を使ったり、時事ネタをつぶやくことでフォロワーを増やすこともできます。
社内にネットリテラシーが高くTwitterとの親和性が高いスタッフがいる場合、アカウントの運用を任せてみるのも面白いと思います。(意外な人が数万フォロワーいるインフルエンサーだったりするので)
■Instagram
以前はおしゃれでキラキラした写真ばかり流れてきて「リア充SNS」と揶揄されることがありましたが、利用者層の広がりによって現在10~40代と幅広い層が利用するSNSです。
写真投稿がメインであり、長文での投稿は少なく。
シェア機能もありません。
故に拡散による広告効果は期待できませんが
最近では若年層を中心に必要な情報を得る場合「Google検索」ではなく「インスタ検索」を行うことも多くあります。
つまり、どんなにGoogleでSEO対策をしてもその外側あるInstagramで検索されると意味がなくなってしまうのです。
ここで戦略を考える必要があります。
例えば10~20代がメインターゲットかつ写真での訴求が効果的な業種
「クレープ」「タピオカ」といった商材を取り扱っている場合
ウェブサイトでブログを更新するよりも、Instagramのフォロワー数を増やす活動に注力し情報発信の拠点にするほうが効果的です。
Instagramでは「#(ハッシュタグ)」を活用することでフォロワーを増やすことができます。
これは単語をキーワードとして投稿に掲載することで、そのキーワードで検索したユーザーに自分の投稿を表示させることができるものです。
例えば「#熊本ラーメン」というハッシュタグを投稿に掲載しておけば
まったく面識の無い人がInstagramの#熊本ラーメンで探した時に投稿を見つけてフォローしてくれるといった現象が起きます。
■SNSの特徴
SNSを活用する場合、BtoB(企業から企業)ではなくBtoC(企業から生活者)がメインです。つまり接客業や飲食業向きの広報ツールと言えます。
BtoBの場合は、じっくりと時間をかけて伝えるコンテンツが多いかと思うのでブログやyoutubeといった蓄積型の手法が向いています。
主要3つのSNSの中では、現在Instagramが非常にアクティブなユーザーが多く、集客に繋げやすいと思います。
熊本では熊本での戦い方がある。
「広告」とは広く告げると書きます。
ですが地方では、特に中小企業では広く弱くよりも狭く強く伝えるほうが有効だと思います。
なぜなら、広く伝えるためにはTVCMや一面広告といった大きな費用が発生します。
うまく当たればいいのですが、外れた場合にかなりのダメージがあります。
現代では、SNSやウェブサイトを活用することで費用を抑えつつ小さくPDCAサイクルを回すことができます。
まずは、
ブログを更新して
SNSで発信して
youtubeで動画をアップして
そのフィードバックを分析すること。
そして、分析結果を基に次のコンテンツを考える。
根気と時間はかかりますが、この方法を実践することで
自社の広報力は間違いなくアップします。
ある程度、慣れてきたらウェブ広告へ展開し加速させることもできます。
また、月に一回くらいのペースで外部の人と一緒に企画をして特集コンテンツなどをつくるのもオススメです。
「誰につたえるべきか?」
それは意外に忘れてしまいがちな盲点だと思います。
熊本という土地で
どんな人達がどんな情報を求めているのか?
そして、自分たちはその人達にどんな情報を発信できるのか?
考えることで広報戦略は変わります。
もし、自社だけで考えるのが不安、難しいと感じた時は
熊本マーケティング研究所では、そんな広報戦略を一緒に考えるお手伝いができます。
一緒に最高の広報プランを考えましょう!
■熊本マーケティング研究所「Web・SNS運用ページ」はこちら
https://www.kumamoto-marketing.co.jp/labout/web/