熱いですね
私事ですが、母校の熊本北高校が、夏の甲子園の県予選決勝まで勝ち進みました。創部以来初の快挙でしたが決勝では惜しくも熊本工業に負けてしまいました。色々な人から「残念だったね」と言われましたが、私はそうは思いません。初めて決勝という扉をこじ開けた後輩達は立派で、全くもって残念な結果ではありませんでした。少なくとも、創業してから忙しいことを理由にトレーニングをサボり、野球から離れた元高校球児を、もう一度野球したいなという気持ちにはさせてくれました。
暑いですね
今回は「蹞考」(きこう)ということで、夏真っ盛りの気候とかけて前置きしたんですが、気づきましたか?今回は”ふと考えた事”を思いのままに書いてみたいと思います。
自社の課題って、どのように解決してますか?
経営をしていく上で、課題が無い会社なんて無いと思います。何かしらの壁にぶつかり、それをクリアするために成長し、会社が良くなっていくもんだなぁ、と痛感することも多い今日この頃ですが、私は出来た人間ではないので、「人としての成長」とか「社員の伸ばし方、育て方」みたいなのは自信を持って話すことはできません。
しかし、「マーケティング思考による課題解決」であれば、人より少しだけ得意だと思うので、今日は弊社(というより私個人に近いかもしれないですね)が考える課題解決の方法について、少し書いてみようと思います。
おてもやんブログが一番効果あるんだよなぁ
これは、前々職の広告代理店時代に担当していたメンズアパレルを販売しているお店に、創業したので挨拶がてら数年ぶりに行った時に、オーナーさんから言われた一言です。まず、おてもやんブログが効果ないとか、悪いというつもりは毛頭無い事だけ、お伝えしておきますね。
思い返してみると5年程前に転職の挨拶に行って以来だったので、かなり久しぶりにお会いしたのですが、ヒヤリングをするまでもなく、担当していた当時のように色々と現状を教えていただけました。(昔からアニキ肌で、面倒見のいい方だったんですよ)
そして、その中でこの一言が出てきたのです。インスタなどのSNSも色々と活用したけど、結局はおてもやんブログが一番売上につながるぞ、と。
この現象を因数分解してみます
おそらく、これは「おてもやんブログ」が自体が効果のある媒体で、いま最も熱いメディアだから効果がある、というわけではないと思うんですよ。
私が担当している当時から続けてるブログなので、始めてもう10年くらいになり、10年前の当時から読者がいたこと、10年前はブログによる情報発信が主流だったこと、その顧客がそのまま年齢を重ねた事、などが売上につながっている要因として予測されます。
つまり、「おてもやんブログ」が良いのではなく、「読者」という名の分母を持っているから、売上につながりやすいのでは?という話ですね。
TwitterだってInstagramだって、初めてすぐのフォロワー0人の状態で、すぐに売上につながるのか?って話になりますよね。つまり、SNSよりブログの方が効果があるのではなく、「分母」を持っている方が効果につながりやすい、と考えるのがマーケティング的な因数分解です。
図解してみます
ここから先は、言葉では少し伝わりにくいかもしれないので図解してみます。WebやSNSを活用して売上や来店につなげようとする場合、色々な要素が複合して、ユーザー(生活者)の行動に影響を及ぼします。下記だけではありませんが、今回はブログとSNSの例なので分かりやすいように以下の3つで考えてみたいと思います。
①媒体はブログ、②分母は10年前からの積み重ね、③情報発信は新着の商品が入ると更新
この3つの要素があって、今の売上につながっていると仮定したときに、②と③は同じ条件のまま、①媒体を変えてみると、このような状態になります。
①媒体はSNS、②分母は10年前からの積み重ね、③情報発信は新着の商品が入ると更新
この時に売上が変わらなければ、今の売上というのは「ブログによる情報発信の効果」ではなく、10年前から積み重ねた分母、そして新商品の情報発信によってもたらされている”可能性が高い”ということになりますよね。(あくまで可能性が高いだけで断定はできませんが)
次に、①と③はそのまま、②分母だけを変えてみます。これは想像しやすいですよね。情報を受け取る人が減るので、売上は下がりそうです。今回のケースで紹介しているお店は、ブログに比べてSNSの運用に着手するのが遅かったので、フォロワーがそんなに多くはないのです。これは、①の媒体(ブログかSNSか)が問題ではなく、分母が少ないことが問題であると推測できます。この問題に対し因数分解をして考えないと、①媒体だけで判断してしまうので、ブログよりSNSの方が効果が出にくい、ということになりますね。
最後に、③情報発信の頻度です。いくらブログが効果アリと言っても、月に1回の更新で効果が出るでしょうか?逆に、毎日更新したら効果は出るでしょうか?おそらく、顧客にとって適切な頻度で更新をしていて、それが顧客に欲されている情報だから、効果につながっているのではないかと思います。月に1回のブログ更新で、月に5~10回の更新をしているSNSより効果が出るでしょうか?
情報のクオリティ(文章や写真など)や、フォロワーの数など複合的な要素があるので、更新の回数だけでは判断できませんが、仮に①媒体と②分母が同じであれば、③の更新頻度で効果の差が出るのは想像しやすいかと思います。
数学的解説
数字に置き換えてみます。「12」という経営課題があったときに、「2×2×3」のように因数分解して考えると、
まずは2を改善してみる ⇒ 「●×2×3」というエラーが原因で課題が発生している場合は、これで解決します。
次に2を改善してみる ⇒ 上記で解決しない場合は、「2×●×3」というエラーが発生している可能性に再チャレンジ
最後に3を改善してみる ⇒ 上記でも解決しない場合は、「2×2×●」というエラーが発生している可能性を試す。
しかし、これでも解決しない場合は、因数分解の方法が間違っているかもしれません。例えば「2×5+2」かもしれませんし、「3×5–3」かもしれません。このように因数分解の方法を変えて再チャレンジしていくと、いつかは答えに繋がると思います(と信じています。)
たまに、天才がいきなり「12!」って最適解を出したりしますが、私のような凡人は地道にトライアンドエラーやPDCAサイクルを繰り返していこうと思います。
まとめ
というわけで、最近、自分が”ふと考えた事”を思いのままに書いてみました、、、
が!!
大事なことを伝え忘れてました。因数分解するためには、勉強が必要だということです。「2」「3」「5」という素数や、掛け算、割り算という方法を知らなければ、因数分解できる幅が狭くなります。逆に、色々な数字や計算方法を知っていると因数分解できる幅が広くなるので、答えにたどり着きやすくなるんですよね。
特にオチはありませんが、因数分解が大事、その為には勉強が必要、ということですね。
おしまい。