みなさんお元気ですか?
クマケンのゴリラこと野田です!
最近、キャンプ流行ってますよね〜
僕も去年頃から友人や仕事仲間とよく行くようになりました。
大人だけじゃなくて、子供も楽しめるからいいですよね!
さて、
今日はキャンプ最高!って話をしたいわけじゃありません。
形から入る僕がまず買ったのが
「マウンテンパーカー」
なにを買おうか色々調べて分かったのが、
今、過熱しているアウトドアメーカーのブランディングやマーケティング合戦です。
現在、アウトドアメーカーの一番人気は
「THE NORTH FACE」でしょう。
そして、老舗から新参まで様々なメーカーがしのぎを削って戦っています!
今日はそんなアウトドア業界を掘り下げていきたいと思います。
ミーハーな私はTHENORTHFACEのマウンテンパーカーを購入。
絶対王者THE NORTH FACEとは?
THE NORTH FACEは1966年、サンフランシスコのノース・ビーチ地区に、マウンテンスポーツの道具を専門的に扱う小さなお店から始まりました。
最初はダグラス・トンプキンスという一人の男性のアウトドア愛があふれるお店だったそうです。
その後、大学でマーケティングを学んだケネス・ハップ・クロップが店を譲り受け一気にアウトドアメーカーとして名を上げていきます。
ちなみにその当時のスローガンは
「探検をやめてはいけない」
この思いはロゴマークに宿っています。
ロゴの右側にある扇形はカリフォルニア州にあるヨセミテ国立公園のハーフドームの北壁がをモチーフにしています。
登山が難しいルートが多い北壁に、果敢にチャレンジしていくという信念が、ザ・ノース・フェイスというブランド名の由来になっています。
1960年代、良質なアウトドアギアを次々にリリースするノースフェイスは登山家やアウトドアフリークから多くの支持を集めました。
しかし、当時はあくまでアウトドアで利用するための機能的なギアとして認知されており
ファッションとして日常的に身にまとうものではありませんでした。
そして1985年。世界中のファッション業界を席巻する商品が生まれます。
はじまりとなったのが1985年に発売された「マウンテンジャケット」
GORE-TEXの防水機能と動きやすいデザインはスキーウェアとして登場しましたが
90年代に入りHIPHOPシーンにてノースフェイスのジャケットが流行し、
若い世代を中心にファッションとしてカルト的人気を獲得しました。
しかし、その後、安価なインポートブランドが大量に乱売されたことで
ノースフェイスのブランド価値は下がりました。
ちょうど僕が子供の頃の記憶だと、
ノースフェイスのダウンはおじさんが着ているイメージでした。(そういえば、ファッションブランドのTOMMYもドンキ等で安価に変えるようになってから一気に「安いブランド」として価値が落ちていった気がする。)
需要に合わせて供給しすぎると洋服の価格にインフレが起きてしまい
ディスカウントストアで投げ売りされ、
「着ていること自体」が恥ずかしいと思われるレベルにまで落ちることがあります。
逆に供給が間に合っていない場合は、とんでもない金額になります。シュプリームなどボックスロゴTシャツは定価7000円程度に対しネットでの販売価格は数万〜数十万で取引されています(恐ろしい、、、、)
さて、話を戻しましょう。
もちろん、ここでノースフェイスは終わりません。
ゴールドウィンという会社の傘下に入ることで日本の市場に合わせたマーケティングやプロモーションを行い、再度ファッションアイテムとしてのブランド力を高めていきます。
その立役者になったのが
「バルトロライトジャケット」です。
毎年抽選販売で店頭に並んだら即時完売するダウンジャケットです。
しかも価格は6万円近くします。
ユニクロのダウンなら1万円台で買える時代に信じられません。
更にこの人気は一過性のものではなく
バルトロを中心にマウンテンライトジャケットなど多数の人気商品が生まれゴールドウィンの売上は2017年に390億円になり、
アウトドアブームも追い風も加わり3年後の2020年には770億円にまで上がります。
このようにアウトドアブランドから始まったノースフェイスは
ファッションからスポーツまでカバーする守備範囲の広さは
アディダスやナイキに近いブランドと言えるかもしれません。
追随するアウトドアメーカー
調子がいいのはノースフェイスだけではありません。
mont-bell(モンベル)
国産アウトドアブランドの雄です。
国産なのにリーズナブルでかつ機能的、コスパ最強のアウトドアブランドと言われています。登山用ギアというイメージはまだ払拭されていませんが、カラフルでオシャレな製品ラインも増えてきており、キャンプブームの追い風にのってトップ戦線に食い込む可能性も高いです。
snowpeak(スノーピーク)
キャンプで使ってたらかっこいいテント1位(独断)スノーピークも
15期連続増収を達成しており、2020年12期の売上が前年比17.6%アップの167億6400万円で営業利益はなんと61%の14億9300万円も上がっています。
更にアパレルにも力を入れ始めており、スノーピークのCooolなイメージ相まって
今後人気商品が誕生する可能性も秘めています。
こちらもモンベル同様国内ブランドです。
Arc’teryx (アークテリクス)
もともとはロッククライミングやスノーボード関連の商品を製造していましたが
近年、機能性とデザイン性の高さからBEAMS等のセレクトショップが目をつけ
今ではマウンテンパーカーに関してはノースフェイスと同じくらい街でよく見かけるアウターです。
その他、バックパックも人気で様々なブランドで別注モデルが発売されるなど人気が過熱しています。
Conceptは
「地球上にある最高のマテリアル、最高の技術、そして革新的なデザインで商品を作り上げること」
価格は高くてもいいのでハイスペックで妥協のないギアが欲しいというペルソナには強いブランドです。
patagonia(パタゴニア)
日本では、キャンプ等のアウトドアでの認知よりも
ファッションアイテムとしての認知が高いほど長いあいだ支持されているブランドです。
1980年代にブームが起きて、そこから今に至るまで人気のあるブランドです。
代表的なアイテムのレトロXは未だに冬前に売り切れてしまうほどで、他社がこぞって類似品を販売しています。
また、ブランドメッセージとして環境保護を強く訴えており
「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」
という企業理念のもと様々な活動を行っているのもブランドとしての差別化ができていると思います。
その他、たくさんのブランドがしのぎを削っている。
ファッション性が高くてノースフェイスよりも安価なコロンビア
寝袋からファッションと機能性の両立を実現したNANGA
初めてGORE-TEXをアウトドアギアに使ったマーモット
など、様々なアウトドアブランドが独自のポジショニングで戦っています。
まさかのあのメーカーが!最大の強敵に。
2018年、アウトドア業界にまさかのメーカーが参入しました。
それが「ワークマン」です。
ワークマンは元々、作業服のユニクロと言われるほど有名な作業着メーカーです。
主な顧客はブルーワーカーでしたが
近年SNSの発達により、インフルエンサーが目をつけファッションアイテムやDIY時の作業着に使ったり、
ライダーに作業服や安全靴が売れたり、厨房用に開発された滑りにくい靴が安全性に注目した妊婦に売れたりと想定外の広がりを見せていました。
そこで、本格的に一般向けの高機能ファッションアイテムとして新ブランドで店舗を展開します。
ブランド名は
「WORKMAN Plus」
過酷な作業環境で培ったそのノウハウを「スポーツ」「アウトドア」といったジャンルで展開し始めました。
「低価格」×「機能性」に振り切り、ユニクロともまた違うポジショニングで凄まじい勢いで店舗拡大します。
2012年に710店舗だったのが
2020年3月には863店舗にまで拡大し、ついにはユニクロ店舗数を超えました。
売上高も2021年3月期で1000億を超え、
営業利益は239億もあります。
この利益率の高さもワークマンの強みであり、メーカーとの技術提携・共同開発によるプライベートブランドの展開による営業努力が理由とされています。
ノースフェイスのポジショニングとしては
高機能かつデザイン性かつ高価格という位置にいるので
今の所、売上を食い合う可能性が低いかもしれないけれど
低価格かつ機能性でノースフェイスの位置にまで届くことができたら優位性はデザイン性しかなくなりその牙城を一気に崩される可能性もあります。
ワークマンおそるべし。
明日、なに着ていきていくか?
「有名なアーティストやインフルエンサーが愛用している」
「空前のアウトドアブーム」
といった一過性のものに踊らされるモノづくりはブランドとしての「軸」がグラグラです。
今日紹介したノースフェイスやワークマンといったブランドは
高い商品力や生産体制といった強みを生かして時間をかけて時にしくじりながらもブランドを構築しています。
僕はノースフェイスのバルトロライトジャケットが流行ってるから買ったんですが
着た瞬間、今までのダウンジャケットはダウンジャケットじゃなかったと感じるくらい軽くて暖かかったです。
ほんと、真冬でもTシャツとダウンで過ごせるくらいでした。
ブームが過ぎても、この暖かさはきっと変わらないと思います。
しかし今後、ワークマンがこの暖かさを半値以下で超えてくる可能性もありますし
僕のまだ知らない至高のアウトドアブランドが現れるかもしれません。
デザインと機能性の追求を目指すモノづくりは時代が変わっても指示されますし
高い機能性のものを出来る限り安価に顧客に届ける仕組みも流行に左右されにくい強固なフレームです。
群雄割拠のアウトドアブランド業界。
これからも目が離せません。